01.9.15

食欲の秋も日一日と深まって行きますが、この蒸し暑さは一体なんでしょう。お日様が照ったと思ったら、ざ〜と大粒の雨が降り出して雷様までゴロゴロと、季節の変わり目だからでしょうか。
それにしても、梨、ぶどう、秋の果物が出てきて、やっとわたしの口にも回ってくるようになりました。わたしは、梨とぶどうにはもう目がないんです。

「いや〜、いつものことだけど、ラムはほんとに鼻がいいな〜」「今に始まったことではないでしょう」
テーブルで梨やぶどうを食べているとすぐ分かります。そんな時つい ヒ〜 と声が出てしまうのです。すると決まって、わたしの口にも回ってくるって寸法です。
この梨やぶどうは食べ方があって、いつものようにぱくっと一口で食べてしまっては、あのみずみずしい、そして甘い果汁を味わうことができません。
わたしたちは、食べ物を味わって食べる習慣はありません。臭いと食感を大事にして、味は二の次です。如何に他の仲間に横取りされないように、如何に多く食べるかという本能があって、のどを通るものであればすぐ飲み込んでしまうことにしています。
しかしこの梨やぶどうは、一度主人の言うようにして食べてからその味が忘れられず、以来そんな食べ方をしています。

梨やぶどうを食べる時は、まず手に持ってもらい食べさせてもらいます。前歯で小刻みにかじって行くようにして食べるのです。その時「うにゃうにゃ、うにゃうにゃ」と言ってもらえると、より調子が出ます。
特にぶどうは、その時絞り出して行くような感じで食べさせてもらうと、果汁がジワ〜と出てきてもう最高です。
前歯でかじる時も、指を感じるとゆるくかじると言うように、結構気を使いながら食べるので、指をかじるようなことはありません。ところが最近それをいいことに、わざと指を食べさせようとするふしが見えるんです。気を使ってるんですから、いたずらは止めてもらいたいと思います。

そう言ってる所に梨の臭いがしてきました。ここは一つ、催促のサインを出さねば・・ヒ〜、ヒ〜。