’03.12.24

クリスマスイブですが小春日和の午後のひと時、庭で日を浴びてうつらうつらしていたら、サリーが表の方を向いて吠え始めました。中上っちの犬は吠えるという風評が立っているんではないかと、最近はきがきではありません。
見ると、通りの頭が禿げて帽子を被ったいつものおじさんが、こちらの方にやって来ます。主人もタイミングよく、何事かと玄関に出てきました。

「今度町内会で防犯パトロールをすることにしたもので、防犯と書いた腕章をもってきました。散歩の時や外出の時は、この腕章をつけてください」
「承知しました。家の犬も警察犬ですので」と言って、主人は何だか威張ったように、玄関に貼ってある警察犬のシールを指差しました。
「え、この黒い犬が、道理でよく吠えると思いました」

サリーだけが警察犬だなんて、なんて悔しいんでしょう。PDの会員になると、誰にでも送ってくるシールなのにね。このシールが防犯のお呪いになれば、それはそれで結構なことですが。
ということで、主人は夕方の散歩にはこの腕章をして、わたし達を散歩に連れて行ってくれました。

何だか照れくさいような気持ちですが、行き交う人は腕章とわたし達を交互に見ながらすれ違って行きます。お陰で、あまりふらふらとだらしなく歩くことはばかられる散歩と相成りました。