’00.2.12

「おいラムどうした、行きたくないのか。散歩に出たばかりじゃないか。」
主人がいぶかしげに私に尋ねます。そうなんです、わたしはこの道をいくのが嫌いなのです。だって、この先に「佐助」くんが居るんですもの。「佐助」くんはわたしを見ると、歯をむいて吠えかかってくるんですもの。

主人の話だといつもぼんやり道を行く人を眺めているそうだけど、どうして、わたしを見ると綱を切らんばかりに吠えかかるんです。主人とは初めてですけど、お母さんと何度か通るんですがそのたびにいやな思いをするんで、この道はもう行きたくないんです。「ラム、さあいくぞ」・・どうも主人に反抗するわけにはいかず、仕方なしに歩き始めました。
「わん、わんわんわん・・・・」そらきた、言わないことじゃないんだから。

「おお、ラムどうした、しっぽなんか振ったりして、何かあるのか」。何かあるかって、ほら向こうからゴールデンが来るでしょう。「おい、あのワンちゃん知ってるのか」。いいえ知りまっせん、ただ好ましい友達であることは間違いありません。わたしの感、いや相性見たいなもんでしょうか。

そらそら、近づいてきた。ごあいさつをしなければ。「ラム、つけそんなに自分勝手にいっちゃダメ、つけ」。ついついさっきの反動で、知らないけれどわたしの好ましいお友達に会って、主人をひっぱってしまいました。
だんだん年のせいか好き嫌いがはげしくなって、だけどわたし達にもワンチャン同士の相性があることは分かってくださいね。・・・・・どうも「佐助」くんはにがて。