’04.7.6

朝庭に出ていた時のことです。一つ先の家の息子さんがやってきて、ゴミ出しから帰ってきたお母さんに言いました。
「きのうの夜、うちのパピヨンが家から出て帰ってこないんです」
「それは心配ね、早く見つかるといいね」
朝食の時、この話をお母さんは主人にしました。「へ〜、きのうの夜から?」

朝食が済んで、主人は帽子を被って庭に出ました。てっきり散歩に連れて行ってもらえるものと、わたしとサリーは勇んで庭に出ました。
「ちょっと庭で待て」そう言い残して、主人は自転車でどこぞに出てゆきました。

20分位過ぎた頃、主人は後ろの荷台にパピヨンを乗せて帰ってくるではありませんか。
先ほどの息子さんちの玄関で何やら話をしてましたが、パピヨンを引き渡してニコニコしながら戻ってきました。

帰ってから、主人がお母さんに話していた中味はざっとこんなことでした。
気になった主人が、ひょっとしてと、自転車で心当たりを探しにでかけました。
雨も上がって、朝の散歩をするワンちゃんのうち、それらしきパピヨンを連れて散歩している女性に出会ったそうです。声を掛けると、昨夜から保護しているワンちゃんだということでした。

きのうの夜近くのお店の前で、すっかりおびえてうずくまっていたパピヨンを見つけたそうです。迷子のワンちゃんだろうと一晩あずかって、トイレもずっとしないので、丁度外に出したところだったとのこと。
主人はその女性には前にも会ったことがあり、大変ワンちゃんが好きなことも知っていました。早速事情を話して、大いに感謝してパピヨンを預かって帰ってきたのだというのです。

話を聞いていて、ラッキーな偶然の糸がず〜と繋がっているようで、不思議な気がしました。
糸口は、ものずきな主人が自転車で出掛けたことで、もの好きもすてたものではないなって思いました。よかった、よかった。