’00.3.11

「なぜラムがこんなに騒ぐか分かります。」
「いいや・・・、外にでも出たいんだろう。」
「化粧の匂いに反応しているんですよ。化粧の時はいつもこうなんですから。」
「ラムも化粧をしたいって言ってる訳でもあるまいし、なんでだ。」
「私が外出をすることが分かるみたいなんです、化粧をすると。それで一人ぼっ ちにされるんじゃ−ないかっておもってるみたい。」
「なーるほどな〜。」

そうなんです。お母さんが化粧をすると、決まってわたしは一人でおるすばんなんです。それが寂しくって、ちょっぴり甘えているのです。
「今日はお父さんが一緒だからだいじょうぶでしょ。」そう言ってお母さんは出かけました。

「ラム、来い」。久しぶりに主人が庭で相手をしてくれるようです。先ず、毛布で宅急便遊びです。わたしが毛布をくわえて主人のところへ飛んで行きます。主人は、毛布をわたしから取り上げようとするんですが、わたしは必死にくわえて離しません。
わたしがくわえ直そうとした瞬間の隙を突いて、主人が毛布を取り上げその毛布をわたしの頭からすっぽりかぶせるのです。毛布で包んだ宅急便の出来上がりと言うわけです。たわいない遊びですが、なんでも歯の掃除にもなっていいらしいのです。

つぎが、その延長で主人とのプロレス遊びです。首筋を押さえられて捻られると、なんともたわいなくゴロンと転ばされるのです。主人が押さえ込みに来るんですが、ここからがほんとの勝負です。わたしは手と足を使って、必死に主人の手から逃れようとします。この時一番気を使うのは、わたしの歯が主人を傷つけないことです。加減をしながら噛みも入れるのですが、この加減が大変です。
「は〜くしょん、は〜くしょん、・・・は〜くしょん」
主人の花粉症のくしゃみで遊びは残念、終わりです。