’04.1〜12
どういう訳かきょうは兄貴と一緒に歩いています。兄貴はきょう帰るといいます。
帰りの旅費の持ち合わせがないので、この預金通帳から必要なお金を下ろして、残りは私にやると言ってます。

通帳の残高は6万5千円で、私は2、3万円下ろしたらいいだろうと思っていましたら、兄貴は5万円下ろして、残りはお前にやるといいました。判子はこれだと、白い丸い判子を渡されました。

言われたとおりに5万円おろそうと、兄貴と二人して銀行を探すことにしました。歩いてきた道すからに、銀行があったように思いますが、引き返すのがおっくうで更に歩いて探すことにしました。

あたりを見ると、ここは私と兄貴の生まれ育った町で、大体の地理はわかります。今歩いているこのあたりは、確か銀行はありません。この電車道を左に曲がって、坂を上っていく右手にF銀行があったはずです。

兄貴と二人して坂を上がって行きますが、お目当ての銀行は一向に現れません。しばらくして、F銀行はもっと遠くの町にあることを思い出しました。
やって来たバスに乗って、目的の町に行くことにしました。しかしバスは、目的の町につく前に、終点に着きました。大きな川が流れ、お祭りのように人が沢山歩いています。大きな川の堰もあります。どうも私の記憶にない町です。
一方で兄貴の出発する時間が、刻一刻と近づいてきます。早くお金を下ろさないととあせります。

ぬかるんだ道を歩いて、違うバスに乗ることにしました。バスの中は結構混んでいます。窓から見える町並みは、余り記憶にない風景です。道は舗装されてなくでこぼこ道で、やけに揺れます。
道の両側には土産屋さん、お風呂屋さんといろんな店がならんでいます。私と兄貴は、バスの入り口に近い所に立って、垂直に立った金棒にしっかりつかまっています。
思い切って隣の人に、S通りをしらないか、S駅を知らないかと聞きました。あたりの人がどっと笑います。それは随分昔の名前の駅だよと教えてくれました。
回りの客の中にいた一人の女の子が、私はその駅を知っているから一緒に降りてあげると言ってくれました。これはありがたい、お願いすることにしました。

暫くバスに乗って、女の子が降りる停留所だと教えてくれました。その女の子も一緒に降りてくれます。
バスから降りて、女の子の後をついて歩いてゆきます。兄貴は何も言わず一緒について歩いてます。
S駅があるような気がしました、大学のキャンバスもあります、ちいさな道を曲がって女の子は、とある家に入ってゆきます。そこには何人かの男の人が座っていました。女の子の親戚のようです。
その中の一人が私と兄貴の方を見ながら、棒のようなもので地面をたたきながら何か言いました。「信ずるものは救われる」と言っている様な気がしました。
兄貴の時間がない・・・、とあせったところで目が醒めました。変な夢を見たものです。

何とも訳の分からない文章を読んでいただき、恐縮です。今朝方見た夢がどうしても忘れられず、思い出すまま書いてみました。書いているうちに、あんなに鮮明だった夢が、文章にしていくと結構曖昧であることに気がつきました。

それにしても、夢とは不思議なものです。全く知らない町や駅が、夢の中では何回もでてきたり、昔の生まれ育った町が出てきたりします。
この苦しみから何とか逃れたいと、必死でもがき苦しんで目が醒めて、暫く経って夢でよかったと胸をなでおろすこともあります。
電車に乗って家に帰ろうとするのですが、停車する駅は全く知らない駅名で、どうしても帰り着けないで途方にくれたりします。

楽しくて、うれしくなるような夢はどうも見た記憶がありません。夢って、苦しみの再現ばかりでしょうか。それであれば、いつの年になっても昼間見る夢は、楽しく希望に満ちた夢でありたいものです。