「よう、どうした日本株式会社」と言われるほど、今の日本は惨憺たる状態のようです。かつては世界のリーディングカンパニーだった日本を思うと、今の凋落振りは目を被うばかりです。
日本国を株式会社に見たてて考えて見ると、首相を社長に頂く取締役会が内閣に相当するのでしょう。社長を支えるのではなく取り囲むのが、社員たる国会議員ということになります。国民はというと、日本株式会社に出資するさしずめ株主に相当します。
参議院と衆議院はこの際あまり関係ないとして、ちょっとややこしいのが与党と言われる自民党と連立を組む2党、それと民主党を筆頭とする野党の存在です。
派閥と言う集団は会社の中でも大なり小なりあるので理解できるとして、どうも与党と野党の関係は会社組織の中では考えにくい存在です。まあこれもあわよくば株主の信任が得られれば、会社の次ぎを狙う集団と位置付けて理解することにしましょう。

こうやって日本を日本株式会社に置き換えて考えた時、どうしても分からないのが今の社長の言動です。いったい日本会社をどうもって行こうと言うのか、そのためには何をしようとするのかさっぱり分からないし、見えてこないことです。
親方日の丸、善きに計らえで上手く行っている時はいいでしょうが、今日のように会社の危機に瀕している時は、どの企業もそうであるように、経営者が強い信念でリーダーシップを発揮しないことには立ち直らないのではないでしょうか。今の日本株式会社には、強力なリーダーシップを発揮する社長が必要なのです。

日本会社の社長の悲鳴が聞こえそうです。「何で私の足を引っ張るようなことばかりするのか。社長をいじめるのは私限りにしてもらいたい」 こんなことを言ったとか言わないとか新聞に出てましたが、気持は痛いほど分かりますし、その通りなのでしょう。しかしこれでは日本会社は浮上することは出来ないのではないでしょうか。
今となっては、「この日本国を救えるのはこの人しかいない、ぜひ力を合わせこの人をもり立ててこの日本会社を救って欲しい。株主の国民も協力してください。」と言って身を引くのが一番の貢献ではないかと思います。ただ今の社長が推薦した人が、次ぎの社長に適任かどうかははなはだ疑問ですが。

私達株主である国民ができることは限られます。しかし株主が正しい澄んだ目で、ほんとに日本株式会社のために働いてくれる社員を選んで会社に送りこまなければ、配当はおろか株券そのものが紙くずになってしまうかもしれません。
分かりにくい社会の仕組みをこんな風にでも考えて、現実はやれることをやっていくしか仕方ないのかなと思います。まずは株を持つために汗することが大事なことなのでしょう。国会で働く議員さん達は、こんな国民の声を背にして汗を流してもらいたいものです。