10月の始め頃から目立つように出始めたサリーのフケ、はじめのうちは皮膚の新陳代謝による単なるフケで、毛が黒いから目立つのだろうという程度に思っていました。
フケの状態は、粉状というよりも日焼けして皮がむけるような感じで、1ミリ四方の皮が毛の表面に浮いてきました。場所は首筋から背中、腰から尻尾と背中の上部にかけてフケが浮いてきます。
毛を逆なでして皮膚を見てみると、脇腹やお腹の皮膚と違って少し黒ずんだ感じの荒れた皮膚になっていました。臭いも幾分するように思います。

最初に気になったインターネットでの情報(「脂漏症」)
フケが出て、毛が抜けやすく、臭くて、油っぽいとのことですが、あなたの犬は俗に「犬の脂性」といわれる「脂漏症」かもしれません。これはラブラドールに起こりやすい病気です。
もしこの病気であれば、かなり皮膚病に詳しい病院でないと、治療はなかなか難しいかもしれません。悪化すると、皮膚が真っ黒になるでしょう。いずれにしても、診断には生検(皮膚の一部を取って調べる検査)が必要となるでしょう。

犬には、人間のようなフケ症はありません。フケのようなものがたくさん出ているなら脂漏症が考えられます。何らかの原因により、皮膚にある皮脂腺の分泌が異常に盛んになります。分泌された皮脂と老化した表皮がはがれたものがフケ状になります。このタイプを、乾性脂漏症といいます。
脂漏症には湿性脂漏症というタイプもありますが、これは、盛んに分泌された皮脂によって皮膚がベトベトした状態になります。症状が、以前からずうと続いているなら体質的に皮脂が多いことが原因になっているのかもしれません。

次に気になったインターネットでの情報(「アレルギー」)
アレルギーが考えられるので、とりあえず良質のドッグフードに変え、低アレルギーのシャンプーを週に2回ほど使用するとよいでしょう。問題はいかにフケを抑えるかですが、できれば「脂肪酸」の入った薬やフードを与えるとよいといわれています。
この病気は、だいたい2歳までに発生します。いずれ、耳にも症状が現れるでしょう。特別な病気ですから、それなりの専門的な知識をもった獣医師でないと、治療は難しいと思います。あなたの話をよく聞いてくれる獣医師を探す努力をしてください。

この情報を見て心配になり、早速掛かりつけの獣医さんに診てもらうことにしました。
耳の裏を診て少し湿疹があるが、フケの出るところには湿疹はないし痒がる様子も無いのでアレルギーではなさそうだとのこと。
このところ寒くなって湿度も下がっているので、フケの出やすい状態ではある。念のために医薬用のシャンプーを使って、洗ってから何日目ぐらいからフケが出るか様子を見てみたらということで、2種類のシャンプーをもらいました。
「ノルバサン」と「エピスース」で「ノルバサン」で洗ったあと「エピスース」をリンスとして使うようにとのことでした。
もう半年以上も食べさせているドッグフードも、アレルギーが気になったので聞いてみると、ある成分が蓄積されてアレルギーをおこすこともあるとのことでした。
期待をして早速言われた通り念入りにシャンプーをしてやりましたが、サリーのフケは期待に反し翌日にはもう出てきました。
フードもラム肉とお米から、鶏肉とトウモロコシの原料のものに変えてみましたが、こちらもむしろラム肉とお米の方がアレルギーが少ないとのことで、一袋(7.5キロ)で元に戻しました。
一ヶ月経過してもフケは改善しません。皮膚の状態が前より悪くなっているということはありませんが、黒ずんで臭いがする状態は同じようです。
余談ですが、ドッグショーはこんな状態での出陳でしたので、送り出すまでの間ずっと濡れタオルでフケを落としてやらなければなりませんでした。

更に気になったインターネットでの情報(「皮膚病」)
フケは表皮の角質層が新陳代謝によってアカとなって落ちていく皮膚の生理的な現象ですが、通常のフケであれば、シャンプーをすることにより対処できます。(但し、ゆすぎはしっかりする必要があります。)
フケがよく出るということであれば、カイセン症、ツメダニ症、毛包症、ノミアレルギー性皮膚炎、シラミの感染症脂漏性皮膚炎などによく見られますので、獣医に相談されることをお薦めします。

また気になったインターネットでの情報(「シャンプー」)
犬は多量の毛におおわれているため、どんなに丁寧にすすいでもシャンプー成分が地肌と被毛に残ってしまいます。
一般のシャンプーが残留した場合、合成界面活性剤は防腐剤などの他の添加物をともなって体内への浸透が進み、地肌と被毛を傷めていきます。そのとき傷ついた地肌を修復しようとする皮膚の防衛作用として浸出液が分泌されます。その浸出液と地肌表面に付着した古い角質、皮脂、ホコリなどが元となり雑菌が急激に繁殖します。
ですからシャンプーして間もないにもかかわらずニオイが発生してしまうのです。さらに残留した成分自体が有機質ですので雑菌の栄養源となりニオイの発生を促進してしまうのです。

思い当たるインターネットでの情報(「ラバーブラシ」)
毎日するブラッシングには、ソフトな獣毛のブラシを使用して短時間に留めるべきです。スリッカーブラシやラバーブラシはラブラドールには必要ないといえますが、どうしても使う場合は皮膚にダメージを与えないように細心の注意が必要です。特に免疫力の弱い仔犬からジュニアの時期の使用は注意して下さい。
年に二回ある換毛期には、「ラバー」製の「脱毛ブラシ?」などを使って、ゴッソリと被毛を抜く事は避けてください(厳禁です)。換毛期の皮膚は特にデリケートな状態になっています、ラバーブラシの使用で引き起こしたアレルギーはとても厄介です、先ず治らないと思ってください。

フケ対策の処方は、色んな方から情報を直接聞くことができました。シャンプーのし過ぎは良くない、いや皮膚にやさしいシャンプーで週2、3回は洗ってやった方がいい、蒸タオルで拭いてやるのがいい、皮膚がダメージを受けているのでそっとしてやるのがいい、などなど。
その後病院でもらった「エピスース」でシャンプーしてやった時のことです。念入りに2度洗いし、良くシャンプーを洗い落としてやりました。乾いて半日してサリーの毛をなでてやると、もうフケが浮いてくるのには驚いてしまいました。
シャンプーすることで、むしろ皮膚の新陳代謝を促進しているのかもしれません。サリーのフケは一向に止まらず、皮膚の状態も改善していないようなので再度病院を訪ねました。
耳の裏の湿疹もなくなり、体も痒がる様子もないところをみると、アレルギーはないとのことで安心しました。帰りに、保湿効果の高いシャンプーなので試しに使ってみてはと言われ、「オーツシャンプー」をもらいました

素人判断ではありますが、やはり換毛期に毛が良く取れるということで、ラバーブラシを強く当てすぎたことが皮膚を傷めたのではないかと思います。
そうであれば、あまりシャンプーして皮膚に刺激を与えるのも良くないと思い、もらった「オーツシャンプー」で洗ってからは、できるだけ浮いてくるフケを軽くブラシでとってやるだけにしました。

最後にシャンプーしたのが11月20日頃でした。やはりシャンプーした翌日にはフケが浮いてきます。ただ今までと違うのは、こんどのフケは粉のようなフケが出ていることでした。そのフケも間もなく目立たなくなりました。
皮膚の状態をみると、黒ずんで荒れていた状態がかなり改善していますし、毛の根っこにびっしりとついていたフケも少なくなっています。ただ尻尾の皮膚だけはまだ以前と同じ状態でした。
この状態でいたんだ皮膚が改善していってくれることを願って、あまり神経質にならずに見守って行きたいと思います。