’15.8.8
安倍首相も戦後の10年毎の節目として談話を発表する。そのためにたいそうな名前の私設諮問機関「21世紀構想懇談会」なるものを設け、そうそうたる学識者に報告書を書いてもらった。それが出来上がって内容が報道された。早速中国と韓国が食いついた。いつまでこんなことをやってるのだろう。

21世紀構想懇談会、名称はこれからの日本の進む道を今の首相として内外に発信するつもりなんだが、将来を語るには過去がどうだったかを検証するくだりがないといけない。それが問題だ。
報告書のポイントは新聞の記事によると次のようだ。
・満州事変(1931年、太平洋戦争の10年前)以降、大陸への侵略を拡大し、無謀な戦争で多くの被害を与えた
・30年代後半から植民地支配を過酷化した
・30年以降の日本の政府や軍の指導者の責任は誠に重い
・そのことの「痛切な反省」は必要だが「おわび」をすべきか意見の分かれるところだ
・近代史教育を強化し、多くの国が参加する歴史研究を

太平洋戦争の総括をいつまで続けるのだろうか。中国や韓国が注文をつける限り、反省やお詫びをどうするか、首相の変わるたび10年ごとにこんなことを発表しつづけるんだろうか。いいかげんにしてもらいたい。
近代史教育はまったくといっていいほどなされてない。そして更に、多くの国の歴史家をいれて過去の歴史研究をするのだろうか。70年も経つのに、戦前戦後の歴史研究の定説はまだ決まってないのだろうか。
しからば、近代史教育はどういうことを教えるのだろうか。わからん。

昨日のテレビを見ていたら、安倍首相の談話は最終的に閣議決定して発表するらしい。安倍首相個人の談話でなく、今の日本国政府の公式談話として発表するらしい。
自民党役員会で決定したようだが、そのときの面々が首相を真ん中にテレビに映っていた。その時の安倍首相の顔が何とも言いようのない顔をしていた。
安心したような、人をバカにしたような、疲れたような、やる気のなさそうな、少なくとも日本国をこれから引っ張っていく覇気のある責任者の顔にはおよそ遠かった。
第2次内閣を立ち上げた時は声高に吠えた経済復興、脱デフレ、2%の物価上昇、アベノミクスと騒がれた政策は何処においてきたのだろうか。

首相の仕事は激務だろう。時間がいくらあっても足らないだろう。自民党の中には次期総裁候補はまだほかにだれも手を上げてない。
どんな首相談話が発表されるのか、そして今までと同じような中国、韓国の反応。もううんざりだ。それなら何のわだかまりもなく、これからの日本の進む道のみを堂々と発表したらいい。