’16.1.11
「情けない」というタイトルを見て、書いている本人に情けがないのか、書く対象がなんともふがいなく情けないのかどちらだろうかと思った。
新聞のスポーツ欄の見出しに「稀勢拙攻 はや土」とある。きのうあれだけ思いをもめて書いたのに(これは関係ないが)、大関稀勢の里が初日に早々と負けてしまったのだ。なんとも情けない力士だ。

新聞の解説にはこうある。日本出身力士は10年賜杯を抱いてない。”空白の10年に”に終止符を打つ一番手と目されていた稀勢の里が、晴れ舞台の天覧相撲でいきなりつまづいた。同体取り直しの末、安美錦の立会いの変化に屈した。
最初の一番は慌てて前のめりに出て行ったのがいけない。取り直しの一番は、慌てて頭から突っ込みすぎた。勝負強い海外勢とふがいない日本勢というこの10年続いた角界の構図は、年が変わっても変わっていなかった。
「稀勢の里はそうとうのプレッシャーを感じていると見えた。優勝とか横綱とかを考えず、リラックスして土俵に上がってほしい。稽古場での力が出せれば、いずれ喜べる日が来ると思う」とは元兄弟子で引退した若の里の話。

大事な初日の一番に、またしても下位に取りこぼしてしまった情けない稀勢の里だ。俺はこの一番はテレビで見なかった。見ると負けるようなジンクスを感じているから。
7時のニュースで照の富士、白鵬戦の映像が流れた。後の上位陣は順当に勝ったからかなと思ったら、当然のように稀勢の里の負けが報じられた。NHKも稀勢の里は負けて当たり前と思っているのだろう。
情けない力士だ。やめたやめた、もう相撲を見るのはやめにしようと思う。