’17.1.27
ポピュリズムを煽ってSNSを活用したトランプが米国大統領に就任した。大統領になった日から、矢継ぎ早にSNSを通して主張したことを、大統領令という手段で実行し始めた。
ただこの大統領令なるもの、議会の承認がないと実施できないものもあるようで空手形になるものもあるが、大統領としては約束を果たしたことになる。
その大統領令なるもの、新聞情報では米国民の意見を2分するようなものばかりで、いよいよもって米国は団結よりも分断国家になる恐れがあると。大国の大統領が、メディアを騒がすそこいらの国の大統領に成り下がった感がする。
以下は日経の特集を下敷きにして、いつもの戯言だ。

インターネットの情報サイトに間違ったことを書いていたと、いくつかの名だたるサイトが削除されたニュースが話題になっていたが、最近は交流サイト(SNS)で「偽ニュース」や「誤った情報」が氾濫し、民主主義の危機を叫ぶ声が上がっているという。SNSがポピュリズムの温床になっていると。

トランプを後押しするような偽ニュースを発信した男性はトランプの当選後、米メディアとのインタビューで「トランプがホワイトハウスにいられるのはわたしのおかげだ」と豪語したらしい。
「人は自分の意見や態度に沿った形で情報を処理する。正確な情報より、自分の立場を補強してくれる情報に吸い寄せられる傾向にある」と社会心理学の専門家が言う。
また、「人は似た者同士が引かれ合う特性がある。瞬時に、かつ広範に情報を共有できるSNSの普及が重なり、偽ニュースが爆発的にシェアされる結果を招いた」とも。

米国ジャーナリズム学科の専門家は「偽ニュースの根絶は不可能だ。それより、真実で、信頼できる情報をもっとメディアや社会に送り込み、人々の対話に役立てることに集中すべき」
大統領がツイッターを多用することについて「問題はSNSではなく、使い手の精神だ。責任感があり寛容で成熟した知識ある政治家がオンラインツールを手にすれば、国民と直接対話できるチャンスがある。トランプはそういう人間ではない。彼にとってツイッターは破壊の道具だ」

幸いか不幸か、日本の政治家のトップにはそこまでSNSを使いこなしてないようだが、米国大統領のSNSが間違った方向に利用され、とんでもない情報操作がされるようだと、間違ってとんでもないボタンを押す国の指導者が出ないとも限らない。
アメリカはどんな方向に向かって進むのだろうか。今の状態だと、安心して生活できる世界の方向に向いているとは思えない。