’19.2.28
文大統領になってから、日韓関係は国交正常化後最悪の状況にある。従軍慰安婦問題の蒸し返し、元徴用工への損害賠償判決、海上自衛隊への火器管制レーダの照射、最近の日本に対して仕掛けることはどう見ても尋常ではない。この不愉快な韓国とどう付き合えばいいのだろうか。
日経のコラム「大機小機」を引用しながら考えてみる。

戦後の日韓関係にはおおむね3つの考え方が底流にあった。第一は「日本兄貴論」、第2は「韓国特殊論」である。この二つは戦後の日本と韓国の関係を、ニュースで見聞きしていて大体わかる。
第3に上げている「戦略的思考論」だというが、解説を読まないとピンとこないので引用する。

冷戦時代は米国の主導のもと、ソ連の脅威に対抗するための日韓連携が重視されたが、この考え方も古くなった。日韓の漂流は、両国を相互協力に導く基本概念の喪失が生んだともいえるのではないか。というものだ。両国の共通の戦略的協力関係が無くなったということらしい。
反日が止まらない韓国も、いつかは戦略的思考論の大切さに気付くだろう。その時まで、不愉快であっても両国関係を制御していくしかない、と結んでいる。そんな希望的観測が持てるのだろうか。

最近テレビを見ていたら、韓国の反日感情は、感情でなく反日イデオロギーだと言っていた人がいた。感情ならば時間の経過とともに変わっていくだろうが、イデオロギーとなると教義だから未来永劫に変わることはない。なるほどと思った。
また、政権とともに歴史観が変わるとも言っていた。日韓関係のいい時代と悪い時代があって、政権がどの時代の歴史観に基づいて国を動かすかによって、日韓の関係が良くもなったり、悪くもなったりするという。今の文政権は悪い歴史観に戻そうと動いているというものだ。これもなるほどと思う。

一番の問題は、韓国国民が日本に抱いている反日感情(イデオロギー)を、私ども日本人が実感として持っていないことにあるのではないかと思う。韓国国民が言うところの歴史認識が、日本国民に無いことが、またあるとしてもどんな歴史認識を持てばいいのか分からない。なぜだろうか。
日本政府が、そんな反省をするような歴史認識をもってない、あるいは反省はしてちゃんと償っているという認識であれば、あえて日本国民に知らしめる必要がないということであれば、これが一番問題ではないかと考える。
安倍首相が常々口にする、「分かろうとしない人にいくら分からせようとしても無駄なこと」ということで努力していないのであれば、それが一番の問題解決に向かわない元凶だろう。