’20.4.30
人類と新型コロナとの戦いは「コロナ世界大戦」と呼ばれている。開戦を境とする「ビフォー・コロナ(BC)」と「アフター・コロナ(AC)」で、世界のありようは劇的に変わると言われている。
そんな中、日経にこんなコラムが載っていた。米ハーバード大教授 ダニ・ロドリック氏の記事だ。こんな見方もあるんだと、パクリで揚げてみた。

コロナ危機は、それそれの国の政治の主な特徴を一段と際立たせている。各国は、本来の姿をデフォルメした状態になっている。こうした状況は、今回の危機が世界の政治経済の転換点にならない可能性を示す。世界の軌道が変わるどころか、既存の潮流が強まり、固定化することになりそうだ。

重大な事態が起きると、自らに都合の良い情報を集めがちな「確証バイアス」が生じやすい。政府の権限強化を求める人々も、自分たちの見方が裏付けられたと感じるだろう。国際統治の強化を求める層なら、もっと強力な国際衛生の体制があれば、パンデミックを軽減できたと主張するはずだ。強力な国家を求める層であれば、WHOが対応を誤ったように見える点を指摘する。

コロナ危機は、以前から明らかだった傾向を覆すどころか、ポピュリズムは、さらに独裁主義の色合いを帯びる。グローバリゼーションは、国家主義に対し守勢に立たされる。米中の衝突は続く。国家主義的な国では少数の支配層、権威好きなポピュリスト、国際派の対立が激化する。
左派は左派で、多くの有権者にアピールする策を編み出そうと必死にもがくだろう。

以上のような論調だ。世界の秩序は人間が作り出したもの、それがもはやいい方向に向かうきっかけさえ生かすことなく、我が道を行く状態がますます強くなるということだ。「コロナ世界大戦」の戦後を生きるとしたら、今度はどんな世界で生きていくことになるんだろうか。
権力も、知恵も財力もいい方向に引っ張っていく人がいない限り、何の役にも立たないことを知る。

メモ
新型コロナウィルス ・・・ COVID−19

SDGs(Sustainable Development Goals) ・・・ 持続可能な開発目標
2015年9月の国連サミットで採択され、各国が2030年までに達成るために掲げた17の目標
1  貧困をなくそう
2  飢餓をゼロに
3  すべての人に健康と福祉を
4  質の高い教育をみんなに
5  ジェンダーを平等に実現しよう
6  安全な水とトイレを世界中に
7  エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8  働きがいも経済成長も
9  産業と技術革新の基盤を作ろう
10 人や国の不平等をなくそう
11 住み続けられるまちづくりを
12 るくる責任つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさを守ろう
16 平和と公正をすべての人に
17 パートナーシップで目標を達成しよう