’20.6.2
白人警察官による米ミネソタ州の黒人暴行死事件が引き金となった全米の抗議デモは、公民権運動の旗手、キング牧師の1968年の暗殺時以来の騒乱に発展した。
香港デモへの統制強化を進める中国への制裁を表明したトランプ米政権だが、自国のデモ鎮圧には武力行使も辞さない姿勢も見せる。
矛盾の背後にあるのは根深い人種対立と新型コロナウィルスが露呈させた社会の分断だ。米国の動揺は、世界の民主主義が抱える厳しい試練を映し出している。

人種対立に加え、コロナが浮かび上がらせた所得や医療水準の格差の広がりが、デモを一段と過激にする。
暴動を起こすデモ隊を「悪党」と呼び挑発的なツイートで反撃の構えを見せるトランプ氏は混乱を収めるどころか、自分の大統領再選のために対立と分断をあおる。世界をけん引する米国の指導者の異様な行動は世界の民主主義が抱える苦悩の深さを示す。

民主主義の動乱は米国にとどまらない。欧州でも戦後のタブーとされてきた反ユダヤ主義がドイツですら復活の兆しをみせる。コロナによる雇用や景気の急速な悪化に各国は巨額の経済政策で苦闘するが、財政や政治の制約もあって国民の不満を和らげるような手を打てなくなりつつある。

欧米の民主主義のほころびと見た中国は、世界での影響力を強めようとしている。米国で燃え盛るデモの光景は、一党支配と強権的に国民を抑え込む体制の優位を再認識させるかもしれない。
トランプ流への不満とコロナ禍が増幅させる米国の分断が、世界が育んできた民主主義の基盤を危うくしかねない。全米規模の動乱の広がりは、そんな現実を映し出している。


いきなりの日経一面のトップ記事のパクリである。最近のトランプの言動を見て、よく米国民から不満の声が上がらないなと思っていたが、この騒動がトランプに対する不満の表れであるとしたら、トランプ自身はそれを理解しているのか心配だ。
コロナ騒ぎは世界を分断し、国を分断し、日本では県知事が日本を分断している様を見て、今の政治リーダーの資質のなさを知らされる思いだ。