’20.11.6
「民主主義の盟主、世界をけん引した大国アメリカが、トランプという大統領の再選をめぐる選挙をきっかけに国のありようが変わった」なんていう見出しが、何年か後の教科書に載るかもしれない。
新型コロナの発生から一年がたとうとしているこの時期、民主主義の真価が問われる出来事が進行している。この時代に生きるものとして、きょうの日経の朝刊の囲み記事をパクって残すのも意義があるだろう。

まれにみる激戦となった2020年の米大統領選挙は、民主主義というしくみが織りなす明と暗をくっきりと示した。
トランプ大統領による型破りの治世への信任投票。「人生で最も重要な選挙だ」と語る人が至る所にいた。新型コロナウィルスの感染防止で増えた期日前投票は1億人が利用し、10時間待ちの列もできた。
投票日も含めた投票率はジョン・F・ケネディ大統領が当選した1960年を上回り66%超と120年ぶりの高水準になったもようだ。危機が叫ばれる民主主義の土台を成す選挙への高い関心は光明といえる。

その一方で、ルールを堂々とゆがめ、壊そうと試みる人がいる。米国、そして世界の民主主義を率いるはずのトランプ氏自身だ。強引なふるまいは民主主義の暗部となりつつある。
4日未明、ホワイトハウスで吹奏楽に迎えられた大統領の登場は、強権国家の戦勝式典のようだった。
開票結果を待たず「私は勝った」と強弁し、各州がルール通りに受け付けた郵便投票の開票を「不正だ」と言い放つ。連邦最高裁判所への提訴もちらつかせた。

有権者の貴重な意思を無効と決めつけ、自分の意に沿わないものを排除する。ロシアや中国、北朝鮮の独裁者とそう違いはない。ペンス副大統領はすかさず「投票する権利は民主主義の根幹だ」と距離を置いた。
開票が進む州の選挙不正を訴え、法廷闘争を次々と仕掛けるトランプ陣営には、過半数の選挙人獲得に近づくバイデン陣営への焦りがにじむ。アリゾナ州ではトランプ氏の支持者が開票所の周囲を取り囲んだ。
投票を終えた米国に、民主主義の今後を揺るがす危険な兆候があらわれている。

まあ、こういった記事が日経のワシントン支局長の記事としてあった。この大統領選、結果がどうなるのか、いつ決着するのか、いまのところの報道では見通しがたってない。世界の国民が、大いなる関心を持ってみているのは確かだ。わたしもそのはしくれ。