’21.1.5
DX(デジタルトラスフォーメーション)、コロナ禍の最近よく見聞きする単語だ。大げさな今回のタイトルは、広告に載っていた東大大学院森川博之教授と企業のDX担当部長の会話の記事からパクったものだ。

DXが浸透した世界はどのようなイメージか
森川: 一社が取り組むのと同時に多くのステークホルダー(利害関係者)が協力しながら、デジタル技術とデータを駆使して新しい価値を作り上げる。それがDXの浸透した世界です。

そのためには企業の枠組みを超え、ステークホルダー同士が協調しながらデジタル技術を活用していくことが重要です。

DXの推進に欠かせない要素とは
森川: まずは「気づき」です。固定概念にとらわれていると従来の考え方を引きずるので、レベルを上げて俯瞰します。そして多くの人たちが意識したきづきが出発点となります。

DXを推進する際は従来のビジネスと同様、ステークホルダーに対面し、徹底的に課題などを掘り下げるアナログ的な取り組みが実は重要です。デジタル技術の活用とアナログ的な要素の組み合わせが大切です。

森川: DXの推進には、絶対これをやった方が良いという「強い思いがある人」が向いています。またステークホルダーを理解し、彼らの喜びを自分事のように共感できる「心がきれいな人」であることも重要です。デジタル技術の知識も求められますが、DXの本質はアナログな人間力にあります。

そのお考えには現場の立場から大いに共感できます。現にうまくいっているDXプロジェクトはアナログで魅力的な人材が推進しています。

相手の課題を正確に理解できる「心のきれいな人」、言い換えると「心が素直な人」が求められるのだと思います。

第一回目の広告の記事はこんな内容だった。禅問答のような会話でいまいちよく分からんが、DXの推進には「強い思いがあり」「心がきれいな人」が必要だということらしい。何だかいかにも日本的らしいDX論だ。