’21.5.31
このところコロナ禍があぶりだした日本の弱点ばかりを上げている。日本の悪いところが見えてくると私もそうだが、マスコミも声をそろえて日本のことをこき下ろす。日本国民の悪い癖だと思う。今日も首肯する日経の「核心」というコラムからのパクリだ。簡潔でわかりやすい。

今の日本は「ゆるく、ばらばら、のんき」だと、前に上げた記事と同じようなことを言っている。

緩い制度 → きつい制度
 ・憲法・緊急事態条項なし
 ・新型コロナ特別措置法・軽い刑罰
 ・ワクチン接種・平等主義

バラバラな運用 → 統一的な運用
 ・司令塔機能の弱さ
 ・チームワークの悪さ
 ・国と地方の関係

有事に弱い政治指導 → 危機への備え
 ・危機管理の欠如
 ・場当たり主義
 ・低いコミュニケーション能力

それでは「きつく、まとまり、そなえる」ためにはどうすればいいのか。この対義語に答えがあるはずだ。
私権の制限をある程度認める法体系に改めるのが第一。リーダーシップとチームワークで、一元的な権力の運用を徹底するのがその次。三番目は危機意識を持ったリスクコミュニケーション能力の高い政治指導者を養成していく。
一筋縄ではいかないが、そこを突破していかないと世界の三流国になってしまう。
ただわれわれには国家の危機を乗り越えた歴史がある。明治維新だ。政治学者の北岡伸一氏はその教訓を次のように集約している。
「重要な判断基準は・・・・日本にとって最も重要な問題に、最も優れた人材が、意思と能力のある人の衆知を集めて、手続き論や世論の支持は二の次にして、取り組んでいるかどうか、ということである」
現状でどう考えても、そうなりそうにない。とすれば明治維新のように、力量は未知数であっても一気に世代交代をして、しがらみのない若い人たちに国の将来をゆだねる。それしかないような気がしてならない。

おお、何と大胆な留飲の下がるような提案だろう。民主主義国家も、独裁色を強くしろと言っているようにも聞こえるが。
それにしても、日本の若者はおとなしすぎないか。昔の学生運動が必ずしもいいとは言わないが、何かを変えるエネルギーにはなった。賢明な若者による統率の取れた活動が、この日本を変えていく姿を見たいものだ。そんな若いリーダーはいないものか。