’21.6.19
自分の今住んでいるこの地球を俯瞰することはなかなか難しい。何億円もかけて100km上空から地球を眺めて生き方を改めるには手が出ない。国のリーダーが国家予算で地球を俯瞰して、考えを改めるのならそのお金は意味があるかもしれない・・なんて考えたりする。
限られた思考の範囲ではあるが、今の地球環境を考えるヒントが日経「大機小機」のコラムにあった。いつものパクリだ。

水と空気のある奇跡の星地球は、事故で酸素と電力失ったアポロ13号に似ている。アポロ13号は周到なフェイルセーフの設計と、米航空宇宙局(NASA)の決死の努力で無事生還した。
地球号の場合の気候変動、マイクロプラスチックの海洋汚染、森林・漁業資源の枯渇、絶滅危惧種、パンデミック(世界的大流行)などは、全て地球規模の公害問題だ。タダで使えた大気や大海さえも国際公共財と言う希少資源になった。閉じた宇宙船には、充満した二酸化炭素や廃棄物と捨てえる外部は存在しない。幸い地球号にはまだ時間がある。

とはいえ、過去30年間国際協調行動が模索くされながらも、ほとんど成果は得られなかった。第2の排出国の米国主導による4月の気候変動サミットで、初めて主要国間で温暖化ガス排出2050年実質ゼロ目標が共有化されたが、最大排出国の中国、第3〜5位のインド、ロシア、日本での進展はなお不透明だ。

各国が前向きの姿勢に転じた理由は、化石燃料に依存した産業革命以来の産業構造を変革するエネルギー革命が、見えてきたからだろう。大気と水の星で、太陽光、風、水があればできる水素エネルギーの技術進歩が急速に進みつつあり、遠からずこの技術が主流になるだろう。
エネルギーの地産地消が可能になれば世界の産業構造や地政学は変化し、日本にはこの上ない国際競争力強化になる。
地球号を救うのは水素や再生可能エネルギー、CO2吸収技術、養殖、ワクチンなど新技術に頼るほかはない。これら新技術開発をめぐる国際競争こそが地球号を救う唯一の道である。国際協調を模索しても始まらない。協調で物事が解決するなら、世界中で戦争は消滅しているだろう。

技術開発するのは政府ではなく民間企業や個人だ。新技術の価値が高くなり、将来収益が期待できれば、リスクを賭けた技術開発や普及がおのずから進む。政府の役割は古い規制や既得権益がそれを妨げないよう、将来にわたって自由で競争的な市場環境が確約される環境整備である。
技術開発の資金供給も不可欠だ。銀行には長期的視野でリスクを引き受け、預金を社会的意義のある目的に融資する役割を果たすかが、銀行経営の結果を左右する。これも競争だ。

これからは私の戯言だが、G7とロシア、中国の首脳達を宇宙ステーションに連れて行って会議をやらせるといい。少しはましな会議ができるだろう。そこでも協調ができないなら、地球に戻ってこなくてもいいと思う。