’22.3.18
高校生時代にもっと世界史を、興味をもって勉強しておけばよかったとこの歳になって思う。
最近のウクライナへのロシア侵略の新聞記事を読んでも、その歴史的な背景が皆目分からない。たとえば世界をブロック分けすると、北米、南米、アジア、中東、欧州、アフリカ、それと世界で一番大きな国土を有するロシアをどのブロックに入れるのか、今で言うところの地政学的常識が皆目ないのだ。
ロシアの仕掛けた今回の戦争に、アフリカはどう考えているんだろうかと思っていたら、ウガンダ大統領へのインタビュー記事があった。多少アフリカの考えていることが分かるのではと思いパックてみた。

東アフリカに位置するウガンダ。其処の大統領がムセべニア氏だ。77歳の氏は1986年以来、憲法の年齢規定を改正するなどして36年にわたって大統領を務め、強権指導者として知られる。
ウクライナをめぐる日米欧とロシアなどの対立について「アフリカは距離を置く」と表明した。アフリカの混乱に責任を負うとする欧米がウクライナに肩入れする状況を「二重基準」などと批判。中国などアジアの新興国との協力強化に期待を示した。

2023年に東西どちらの陣営にも属さないとして約120か国が参加する「非同盟運動」の議長国に就く。ロシアのウクライナからの即時撤退を求める国連総会決議では、ウガンダは棄権した。ムセべニア氏は「互いが互いを脅かさないことが重要だ」として、アフリカは巻き込まれるべきでないと語った。

欧州が歴史的にアフリカを搾取したことや、NATOが11年に実施したリビア空爆でガタフィ政権が崩壊したことが地域へのテロ拡散につながったなど主張。ウクライナへの肩入れは「二重基準」「欧米の浅薄さ」などと批判した。
ウガンダでは近年、最大の貿易相手、投資国として中国の影響力が増している。野党などは首都近郊の空港を債務の代償として明け渡しかねない「債務のわな」リスクを指摘する。
ムセべニ氏は過去の植民地主義などと比較したうえで「中国は相手が望まない取引をしない。もし将来何か生じるとしても、今ではない」と打ち消した。内政干渉しない中国はパートナーとして「ずっと良い」とも述べた。
ムセべニ氏には長期政権への批判が付きまとい、批判勢力への弾圧などを指摘する声もあるが「ナンセンスなうえに、我々の国内問題だ」と反発した。

2月初めには中国国有の中国海洋石油集団、仏トタルなどと西部にある油田の開発と隣国タンザニアにまたがる輸出用のパイプライン建設で合意した。投資額は計100億ドルに上る。
25年に始まる予定の原油生産はピーク時に日量23万バレル、枯渇するまで20年間にわたる収入を見込む。「短期の強欲な利益にこだわらない」として、収入を利用してコーヒー、畜産などの農業生産の拡大にあてる考えを強調した。
今年8月には日本とアフリカの首脳らが集う第8回アフリカ開発会議がチュニジアで開かれる。日本企業のアフリカ進出が中国などと比べ進まない状況については「日本や欧米の先進国は進取の精神に欠ける」と指摘。アフリカの成長可能性を正当に評価していないと主張した。

こんなインタビュー記事だが、これでアフリカの考えが分かるというものではないが、中ロブロック側に立っていることが分かる。旧宗主国のアフリカにしてきたこと、特に適当にアフリカの国の線引きをして今日あることへの歴史的な恨みは大きいものがあるのだろう。
世界の各々のブロックの中の対立もさることながら、ブロック間の相克も合従連衡も歴史が分かればなるほどとおもえるのだろうが、悔しい。