’22.8.2
ロシアのウクライナ侵攻から5か月余りが経つ。どういう終わり方をするのか、色々テレビで議論されるがプーチン以外は分からない。
プーチンもどう侵攻を止めたらいいのか、もはや分からない状況にあるのかも知らん、何とも不幸な状況だ。地球上に住むすべての人間が不幸になっている状況を、プーチンはどう思っているのか。

元衆議院議員の山中Y子氏の投稿記事を読んで、もし安倍晋三元首相が生きていたらこんな活動をしたらどうなっただろうと、猛暑のなか狂った頭で夢を見た。
岸田首相の了解を得て安倍氏がバイデン大統領に相談する。ロシア侵攻の停戦を私がプーチンに要請するから、あなたはゼレンスキー大統領に承諾するよう要請して欲しい。停戦後の条件交渉は、国連で時間を掛けて決めることを約束することが前提条件だ。
安倍元首相とバイデン大統領はお互いに了解し、双方に働きかけをして戦争はひとまず停戦した。こんな夢は実現するはずもないか、所詮夏の夜の夢か。

現在、国際社会を揺るがしているエネルギー問題、食糧問題、ウクライナ住民の虐殺・拉致・レイプなどの人道問題は、全てロシアの一方的なウクライナ侵略から生じている。だからこそ即時停戦を実現しなければならない。
3月2日の国連総会で「ロシアの即時撤退」を141か国の賛成で決議した。日本も根回しに努力した。国連事務総長は国際的な紛争の仲介が重要な任務である。
総会でグテイレス氏は「事務総長としてこの決議を支持することが私の義務だ」と述べた。しかし、本来は「この決議を実施させるのが私の責務だ。皆さん協力してください」と言うべきであった。

グテイレス事務総長は4月26日にロシアを訪問してプーチン大統領と会談したが、マリウポリの製鉄所から民間人を撤退させただけに終わった。英BBCは「グテイレス氏はモスクワを訪れ、何もせずに帰った」と伝えた。
国連やグテイレス氏に失望した人も多いだろうが、残念ながら国際社会を見渡しても、他に信念に基づいて行動する国際的リーダーは見当たらない。
ロシアとウクライナでは国力の面でも圧倒的な差があり、欧米諸国が兵器を供給してもウクライナ人の犠牲は増え続ける可能性が大きい。ロシアが応じるかどうかの確証が無くても、国際社会は停戦の実現に向けた努力を何度でも繰り返すべきではないだろうか。
9月の国連総会が大きなチャンスだ。即時停戦を求める新たな決議によってグテイレス氏の自覚を促し、ロシアと対峙するよう背中を押すのである。日本は水面下で米英加などと相談し、加盟各国にどのように働きかけるか戦略を練る一方、広島市の平和記念式典に出席予定のグテイレス氏に責務を果たすよう覚悟を促すべきだ。

総会決議は多くの国が賛成するように「両国とも直ちに軍事行動を停止する」と言った無条件の単純なものにする。今は軍事行動の停止を実現することが最も重要だ。その後、停戦監視委員会を設置し、終戦への条件交渉は、何か月あるいは何年かかっても粘り強く進めるのである。その間にウクライナは日常生活や経済活動を再開し、国家として復興することが可能になるだろう。

山中氏の投稿記事は以上のようなものだが、説得力がある。ロシアとウクライナが了解するかどうかだが。これ以上戦果を広げても両国にとって何もいいことはない。まったく生産性のない争いだ。
ロシアの国民もよくこれでプーチンを支持するものだ。まさに国民全員が、プーチンの霊感商法にかかっているようなものだ。専制国家とはこれほどまでに恐ろしいものか。