旧統一教会と議員との関係が騒がしい。死んでからも話題を提供してくれる安倍元首相の暗殺で、マインドコントロールという言葉がまた話題になっている。
オーム真理教事件の時に、さんざん聞かされた言葉だ。安倍暗殺事件では、犯人の母親がマインドコントロールされ、一億円もの大金を教団に貢いで家庭がおかしくなった。教団を安倍元首相が支援しているという理由からその息子が凶行に及んだという。このマインドコントロール、私には一切関係ない言葉だと思っていた。

想像することがある。
ある母親が妊娠したことが分かった。家庭の事情から中絶せざるをえなかったので、迷いながらも中絶することにした。その後、水子に対する申し訳なさに時々ふさいだ気持ちになっていた。
そんな時ある人から、今のあなたは水子の祟りがあるからこの宗教にお布施をすると救われると言われた。藁をもすがる思いで言われたとおりにお布施をし、それ以来その教団の信者として活動している。ありふれた話だが、これはマインドコントロールそのものだ。
こんな想像をすると、マインドコントトールはいつ何時心の中に攻め入るか油断がならないっと思う。そして今から話す私の経験も、このマインドコントロールにに罹っての行動だったんだろうと想像する。

久し振りに掃除機を持ち出して掃除をした。もう長いこと使っていたせいか、掃除機が突然動かなくなった。そろそろ変え時かなと思っていたし、かねがねダイソンの掃除機を使ってみたいと思っていた。そんな気持ちでネットを見ていることが続いていたが、偶然（偶然ではなくターゲティング広告というやつかもしれない。これもマインドコントロールの一種といえる）ダイソンの在庫一斉セールの広告が目についた。
よだれの出るような広告の中身と、何よりも価格が安い。８万円もする商品がなんと１万円でのセールだ。お一人様一点限りの即日配達とある。買いたいという気持ちがない時は、いつもの私ならこの広告を見て「こんなばかな広告を出して人を騙そうとして」と思い笑いながら見過ごしてしまうだろう。ところが・・・。

後でよく見比べてみたのだが、ダイソンの公式サイトとまったく同じような広告にはおどろいたのだが。買いたいという気持ちが強く何日も続いていたので、早速注文することにした。クレジットで。

一日経っても注文受付メールが届かない。問い合わせのホームで問い合わせをしようとするも、受付番号が分からないので送信できない。書かれたメルアドにメールを送るも宛先不明のメッセージが返ってくる。
その後に出ていたダイソンの広告サイトから、問い合わせ窓口に電話した。注文のキーワードは、注文した日付と電話番号、氏名とメルアド、検索してもらうも受け付けてないとのこと。このサイトで注文したんだとURLを教える。
「お客さん、このサイトはわが社の公式サイトじゃありません。一万円でセールすることはありません。それにしてもこのサイト、間違えても仕方ありませんね、早速社内で共有します・・・」 　ガ〜ン!!!

冷静になって考えてみると、この商品を買いたい、買いたいと追いつめて思う気持ち、これは一種のマインドコントロールに陥っていたんだなと自分に言い聞かせた。
マインドコントロール、自分はかかることはないと思うバイアス、これもマインドコントロールだと自分で掛けた精神状態に驚くとともに、だんだん年を取って些細な精神の揺らぎを実感した。