2006.6.19 >TOP
ブラジル戦の予感



サッカーのワールドカップドイツ大会も、決勝進出をかけて連日熾烈な戦いをしています。マスコミも早くからこのW杯のことを取り上げていましたから、いざはじまってみると、サッカーに無関心だったご主人達もナショナリズムを掻き立てられています。
ことのほかお母さんは熱心なようで、緒戦でオーストラリアに惨敗して、こんどのクロアチア戦は是が非でも勝って欲しいと意気込んでいます。

昨夜はそのクロアチアとの対戦がある日、夕食もそこそこにお母さんはテレビ桟敷に陣取って落ち着かない様子です。そんなことにはお構いなしの私達、夕食後はソファーや床の上で横になっていました。
そんな私達の姿を見ながら、「さしずめラムは闘志を内に秘めた日本だな。その点サリーは、気持ちを表に出して立ち向かうクロアチアやブラジルってとこか」
目をひんむいて寝ているサリーを見ながら、主人は2階に消えて行きました。

翌朝、テーブルの上には「激闘 日本ドロー」と一面大見出しの新聞がおいてあります。居間のテレビは、「よく守った日本、いま一歩の決定力不足」と昨夜のクロアチア戦の様子を伝えています。
そんなことにはまたまたお構いなしの私達、いままさにテーブルの脇では朝のヨーグルト争奪戦が始まろうとしているのであります。
戦闘開始、間もなく主人が「これはまさに日本対ブラジル戦を予感させるような戦いだな。がんばれラ〜ム、がんばれラ〜ム」。
主人の声援むなしく、勝ち誇ったような顔をするサリー。この「日本対ブラジル」戦、ときどき鼻で反撃を試みる私、しかし確実にゴールをゲットするサリー、決してブラジル戦の予感でないことを祈るばかりであります。
BACKNEXT