’07.5.14
通りに出る路地にボーダーコリーが住んでいます。ときどき2階のベランダから顔を出して前の路地をながめていますが、散歩で私達が路地を通ろうものならそれはものすごい勢いで吠え掛かります。いつかベランダの桟から落っこちないかと心配です。主人は桟から落っこちることを期待している節があって困ります。
家の中にいてもカーテン越しに飛び跳ねながら吼えるものですから、なかなかの根性をしているなと思います。

私は吼えることはありませんが、サリーはこれが結構吼えるのです。路地に向かってであろうと、裏の原っぱに向かってであろうと怪しいと思うと吼えるようです。特にガスや電気の検針員さんには、気の毒なほど吠え掛かります。きっと帽子を深々と被って、顔が見えにくいからだろうと思います。
そんなサリーですが、用事があって家にやってきたお客さんに対しては愛想がいいものだから、私そっちのけに可愛がられるのが癪の種です。

近所のおじさんが来て主人と話をしていると、しばらく愛想を振りまいていますがそのうち足元に伏せをして横になってしまいます。
主人達が場所を移動しても、また足元にきては横になって目を閉じています。その様子が、いかにも話をじっと聴いているように見えるのでしょうか。帰り際おじさんは
「何だか私たちの話を聴いているようだね」
なんてのたもうて帰ってゆきました。

きのうの夜のことです。いつものように私とサリーはソファーで横になっていました。そろそろケージに入って、本格的に寝る時間です。お母さんが
「そろそろ休まなくちゃね、あの子たちも入れなくっちゃ」
そんな会話を主人としていると、サリーはすっくと立ち上がってのそのそとケージの中に入っていったのであります。
「えぇっ、サリーはやっぱ話がわかるのかな〜」
主人が感じ入ったようにいいます。その後私は主人に4、5回「ハウス!」と言われて、やっとのことでケージの中に入っていったのでありました。
私は主人を困らせただけ、サリーは、感、感ですよあれは。