’00.12.29

抜けるような青空、朝は寒いけど日が昇ると冬とは思えないような天気です。主人は朝から庭で木の剪定を始めました。どうやら今日から休暇に入ったようです。
小さな庭にはもちの木と、庭を囲むようにヒバが植えられています。もちの木の実は、もうすっかりヒヨドリに食べ尽くされて一つも残っていません。ヒバの木は枝のはえぎわの葉から枯れていって、木枯らしが吹くと、あたり一面とげのような葉が落ちて大変始末が悪い木です。どうも去年は剪定をサボったようで、枝がけっこう伸びています。
長い脚立の上に乗って枝を落としていく下で、わたしはハラハラしながら見上げているんですが、枯れた葉と一緒に結構大きな枝がわたしの上に落ちてきてよけるのに大変です。

ひとしきり作業をして、脚立から降りてきた主人の手には手袋がしてありました。わたしは見なれないものを見ると、納得の行くまで確認する癖があります。鼻で突っついたり歯で噛んでみたり、どうもこれが主人を挑発したと見えてゲームの始まりです。ちょっと噛んでは逃げて行くわたしを追っかけてくれるので、わたしもおもしろくなってまた手袋にちょっかいを出します。主人も作業をするより、わたしと遊ぶほうが楽しいようです。

一通り剪定が終わった所で、枝を束ねては隣の原っぱへ運びます。わたしも枝を口にくわえてお手伝いをするのですが、庭をぐるぐる回って走るものですから、主人も一緒になってわたしの後をおっかけ、結局追いかけっこの始まりです。なんでも遊びにするのがわたしの得意なところです。
その後、原っぱに運んだ枝を積み重ねて焚き火が始まりました。生木を燃すものですからやたら煙が出て、これには庭で見ていたわたしも閉口しました。空気が乾燥しているので、燃え広ろがって火事にならないように頼みますよ、ご主人様。

日が暮れて、やはり夜になると冷えてきます。こんな遅くに防寒具なんぞ着こんで主人のお出かけです。手には・・手袋が、玄関のゲージの中で主人の出て行くのを仕方なく見送りました。本当は手袋を噛んで、又遊んでもらいたかったんですが。
ゲージの中で丸くなって寝ていましたら、遠くで拍子木の音。「火の用〜心。カチカチ」 町内会の年末防災の見廻りです。ひょっとしてあの中に主人が・・・。「火の用〜心」