’01.3.31

夕食が済んで一眠りした後決まって喉が乾きます。喉が乾くと言うより、カリカリのドッグフードと牛乳の食事では水が欲しくなるのです。こんな時はご主人達には申し訳ないんですが、水が欲しいと催促します。催促のサインは・・・ヒ〜ヒ〜、これしかありません。

「ラム、ちょっと外に行こうか」 そう言ってお母さんが庭に出してくれました。わたしは庭に出てたっぷりと水を飲んで用をたすと、「ラム、行くよ」と言ってリードを付けてくれます。
路地を出て、通りを駅に向かって歩き始めました。またこんなに暗くなって散歩とは、なんて思いながら歩いて行きます。駅のほうからは勤め帰りの人が、向こうからやって来てはすれ違っていきます。

ワワワワワン、ワワワン・・・。相変わらずシロ君は通勤の背広姿の人に吠えているようです。背広姿の人だけに吠えるとは、よっぽど何か怖いことでもあったのでしょう。
また向こうから通勤帰りの人が、さっきシロ君に吠えられた人かな・・・な〜んだ主人じゃないの。毎日のお勤めご苦労さんですね。
「ラムってほんとに愛想がないのね、どうしてでしょう」 「主人って分かってて、オ、帰って来たかって感じだもんナ、これじゃ〜どっと疲れが出ちゃうよ」 「お隣の柴犬とは全く違うんだもんね」

主人としては、わたしが飛びつかんばかりにしっぽを振って帰ってきたことを喜んで迎えて欲しいようですが、ア、そう帰ってきたの、って感じで迎えるものですからガッカリしているようです。別に、今日に限ったことでもないのですが。
「私がいるからかしら」 「ラムひとりで出迎えの時はそこそこ愛想はついてくれるけど、一緒の時は愛想無しだな」 「私の時はそうでもないけどね」

ここのところのわたしの気持ちを分かってほしいと思います。わたしたち犬種によっても異なりますが、友達や仲間とボスの接し方は違います。ボスにはボスなりの敬意を払っているんですから。おっと、今度はリードを主人が持つようです。
「私の時はあっちふらふら、こっちふらふらしながら歩くけど、わき目も振らずにあるくのネ」 「そうかナ〜」