’01.8.10

また暑さがぶり返してきました。暑さといっても七月のようにカーと照りつけるような暑さとは違って、なんとも歯切れの悪い、ジトーとした感じの暑さです。行く夏を引っ張り戻すような、蒸し暑さです。そうは言っても、日が落ちるとちょっぴり涼しい風が渡ります。
わたしの夕食が済んでから、主人とお母さんとで一緒にスプラッシー・ドッグに出かけました。3週間近くお店に預かっているジャーマンシェパードのミックス犬がいよいよ自宅に帰還するということで、お別れを兼ねて主人達の夕食に付き合うことになりました。

お店に着くとさっそくいつものように、4頭の看板ラブちゃんのお出迎え。そしてもう1頭ミックスワンちゃんが出迎えてくれます。
ひとしきり挨拶が済むと、みんなそれぞれのポジションに着いてくつろぎのポーズです。わたしは主人達のテーブルの下で伏せをします。テーブルの上ではカチカチと皿の鳴る音、すーすーとスープをすする音、わたしはその間つばを飲み込んで、じっとその音が終わるのを待っています。
しばらくするとなにやら主人が大騒ぎ、スパゲティー料理(ぺスカトーレ)に入っていた赤唐辛子を食べて、口の中が火事になってひーひー言っては涙と大汗をかいて騒いでいるではありませんか。
「唐辛子は種を食べると辛いですよ。だまってても大汗をかいている人を見ると、食べたなと分かりますよ。」 とマスターが涼しげに優しく一言。主人は大いに納得しているようですが、タオルで顔をおふきながらで、みっともないったらありゃしません。ミックスワンちゃんも何事かと覗きに来ます。

わたし達の後に来られた若い男のお客さん(かちさとさんとマスターが紹介してくれました)が、しきりとシャッターを切っています。ワンちゃんが好きで写真を撮ってはお宅に飾っておられるとのこと。わたしも何枚か撮ってもらいました。インスタントで撮ってもらったうちの、お気に入りの一枚がこれです。

マスターが来て、わたしのリードを外してくれました。見ると他のワンちゃんもみんなフリー。大きなお店の中を見て回るのも自由、こんな経験は初めてです。そしてまたいつものポジションでリラックス。
主人は心配そうにわたしを見てましたが、わたしはうんと社交性が身に付いたんだから。マスターもだからわたしのリードを取ってくれたんですよ。そんなことで、ミックスワンちゃんにもお別れの挨拶ができたし、フリーにしてもらって少し誇らしげな気持になって、お店を後にしたのでありました。