’01.11.19

このところ師走に向け、一気に日が過ぎて行くような感じです。今日は一日小春日和の穏やかな天気でした。しかしわたしの心は、このお天気とはうらはらにちょっぴりグレーです。

お隣のお友達は、わたしの大好きな年配のオスの柴犬です。わたしがこのうちに来る前から住んでいて、わたしが庭で遊んだり散歩に出かける時なんか、よく声を掛けてくれます。それも普通に鳴くのではなく、人間がお話をするような声を出すのです。
主人が言うには、ワンちゃんもベテランになってくると人間の言葉が分かるし、賢いワンちゃんだと時には家人に話しかけることもあるだそうです。遊んでいたり散歩の時に掛けてくれる声も、わたしにではなく家の人に訴えているんだと教えてくれました。
そういえば、「ワギャギャギャギャ〜」という鳴き声も 「ワシも遊びたいよ〜」 とか 「ワシも行きたいよ〜」 に聞こえなくもありません。

そのお隣のワンちゃんが、最近意味もなくあの 「ワギャギャギャギャ〜」 を連呼するのです。わたしも変だな〜とは思っていましたが、きのう病院に行ったところボケが出てきたと言われたそうなんです、いわゆる犬の痴呆症といわれるものです。
その話しをお母さんから教えてもらったときには、わたしはびっくりすると同時に、アアやっぱりと暗い気持ちになりました。もうと言うべきかまだと言うべきか、14才のおじいさんワンちゃんです。

夕食も済んで、庭で一人物思いにふけながら、お隣さんも見たところしっかりした足取りで元気そうですが、確実に老化って忍び込んでくるものだな〜と思いました。
年老いたワンちゃんも、若いワンちゃんの活気をもらうと元気になるといいます。これからはせいぜいわたしの若さのエネルギーを分けてあげようと心に決めて、ベンチに上がろうと足を掛けましたが、・・・ヤヤ!、後ろ足がなかなか上がりません。フ〜、やっとの思いで上がって・・・アア、わたしもそう若くはないんだ・・・。