’02.3.10

朝食が済んで、主人がわたしとサリーを連れて散歩に出かけることになりました。ここのところ家の近くしか散歩することがありませんでしたが、今日は久し振りに花見川まで行くことになりました。行程約3キロ、サリーは大丈夫でしょうか。

サリーと一緒に歩くのはこれで3度目になりますが、少しづつ歩調も合ってきたように思います。川につづく農道を通って、久しぶりに見る花見川です。
川面がきらきらと朝日に照らされてまばゆいばかりです。もう、うぐいすの声もします。わたしもサリーも早春の風を受けていい気分ですが、主人ばかりは浮かぬ顔、こんな日は一段と花粉が飛ぶらしく、大きなマスクで顔を被っています。

川にそって上って行きます。途中ワンちゃんに出会うと、サリーは見境なくよろこんで、飛んで近づいて行きます。あいさつを済ませると、弾んだような足取りで先頭を切って歩くサリーには、何もかもが新鮮でうらやましい限りです。汐留橋までやってきました。

汐留の堰がある川のそばまで行こうとすると、サリーは尻ごみをして、降りて行こうとしません。坂を降りることははじめてのことで、ちょっと警戒しているようです。ここはわたしがお手本を見せてやらねばと、先に下りて行くと、サリーも恐る恐る降りてきました。
もう川のそばに下りてきても、寒くはありません。川を覗き込みながら、きらきら光る流れを見ていると、浮かんで何処かに飛んで行くような気分になって気持の良いものです。

帰りは二人の歩調も合ってきて、順調に進行しましたが、朝だと言うのに二人して口を開けて歩くほど暖かです。朝日が背中からあたって、わたし達の前に大きな影を作っています。

「朝日の影法師もいいもんだな、犬の影が二つってのも悪くないな」 なんだか主人はご機嫌で、家に帰り着いたのであります。