’02.3.28

桜が咲いてからというもの、どういう訳か寒い日が続きます。今日は本格的な雨の中日ということになりそうです。
今日の散歩は花見川までのショートコースでしたが、彼岸のサイクリングロードには桜が満開です。此岸には菜の花の鮮やかな黄色が、桜に負けじと咲いています。田圃のあぜ道には、小さいながらも沢山の花が咲き乱れています。ひとつひとつの花の名前が分かると、どれほど楽しいだろうと残念でなりません。
あぜ道の花から目を上げると、田圃の上をつばめが二羽鮮やかに空を切って飛び上がっていくのが目に入りました。いよいよつばめさんの到来です。日記を見ると去年、おととしと、やはり今ごろの時期につばめの姿をみたことが書かれており、自然の中に生きる生き物の営みの厳しさを感じます。雨の日にも、食べものを見つけて飛び回っていることでしょう。

散歩に出かける前、ちょっとしたハプニングがありました。主人の雷が落ちたのであります。雨の合間の晴天、雷とはこれ如何に、冗談は置いておいて、庭には洗濯物が干してあります。
サリーは今まで、背の届くところに洗濯物が干してあっても、余り感心がありませんでした。ところがここに来て洗濯物に興味を持ったと見え、ずぼんやタオルをくわえては引きずり落としていました。
はじめのうちは主人もおうように、「サリー、だめじゃないか」なんか言ってかたずけていましたが、今日は引きずり落とした洗濯物のうちの、タオルをずたずたに食い千切ってしまったのです。
わたしは見て見ぬふりをして様子を伺っていましたが、ふと昔、千切ったタオルを食べてしまい、たいそう苦しい思いをしたことを思い出していました。
「サリー、いけない!」そう言いながら主人が庭に出てきました。落ちている洗濯物をひらって、ものすごい剣幕で「いけない!、いけない!」と言いながら洗濯物を何回もふるいました。
そのすごい迫力に、わたしはすぐベンチの上に駆け上がり雷の通り過ぎるのを待ちました。サリーはというと、少し頭を垂れたような格好でしっぽを振り振り、すっかり下枝の葉の落ちたもちの木も向こうに行って座って、すけすけの枝のあいだから、主人の様子を伺っています。
雷もおさまって玄関先に立った主人が、「ラム、こい」 「サリー、こい」と呼んでいます。わたしもサリーもしっぽを振り振り、主人の方へ行きました。案の定、説教の始まりです。

散歩の途中、サリーが大をもよおしたようで、道路の端ではじめました。主人はぽっけの中からビニール袋を取り出して、手際よくビニール袋で覆った手ですくい上げ、袋を裏返しにして端をくくりました。おみあげの出来上がりです。
主人は何を思ったか、そのおみあげをポイと放りだすと、すかさずサリーがくわえてさっさとあるきはじめました。「サリー、グー」
そういえば、きのうスプラッシーのマスターが、リピルちゃんの散歩の時そんなことをさせていると言っていたのを思い出しました。さっそく真似てサリーにやらせたって訳です。
サリーは結局、最後まで自分のものが入った袋をくわえて、家に帰り着いたのであります。「サリー、グー、グー」