’02.7.6

我が家の夜は早いです。外にいても夕方の五時半か六時には家の中に入れてもらいます。家の中に入る時は、決まってわたしが先に呼ばれます。玄関に入って足を拭いてもらうのです。
その間サリーは庭で待ってますが、最近は玄関を開けてわたしだけが入っても、自分は待つものだと思って入ってきません。わたしが優越感を持つ唯一の時です。

サリーは穴を掘ったりして泥が結構付いてることもあって、家に入るときは外の洗い場で足を洗ってから玄関に入って拭いてもらっています。洗い場では自分から右手を出すそうです。ひょっとしてサリーは右利きかもしれません。ちなみに、わたしは左利きです。(酒のみということではありません、念の為)

居間に入ってしばらく大人しくしているサリーですが、その内二人でガウガウ始めるものですから、結局わたしだけがケージに入れられてしまいます。
サリーはご主人達の所でかまってもらったり、台所仕事をうしろで座って眺めていたり、おもちゃで遊んでみたり、ご主人達の夕食をテーブルの下から覗いて見たり、わたし一人の時はわたしがそうしたであろうことを今サリーがしています。わたしはケージの中でそんなサリーを見ながら、昼間のことを思い起こしていました。

わたしは主人に背中を叩かれると、くるっと回ってまた叩いて欲しいと主人にせがみます。すると又きまって主人は背中を叩いてくれます。
最近はそうしているとサリーが飛んできて、わたしと主人の中に割って入ってきます。そんなことがしょっちゅうなので、主人にちょっかいを掛けられても余り反応をしないことにしてます。そんなわたしを見て「ラム、元気がないな」と言います。元気がない訳じゃないんですが。
路地でボール投げの時は、二人して走って取りに行っても結局横取りするのはサリーです。その内主人が投げても取りに行かないわたしを見て「ラム、どうした」と言います。どうもしない訳じゃないんですが。
そんなことを思い出しながら、なんだかつまんなくなってきて、うとうとし始めました。前では夕食が済んだ主人が、サリーにおもちゃをくわえてくる訓練を始めています。

どれくらい寝たでしょうか、あたりは静かです。サリーはと見ると横のケージの中で寝ています。
「ラム、くるか」そう言って主人がわたしをケージから出してくれました。主人と一緒に庭に出ると、主人はベンチに腰掛けて「ラム、来い」と言っています。
わたしはベンチによじ登り、主人の膝に手を乗せて伏せをしました。主人が頭を撫でてくれます。大きなあくびが出ました。
今日は七夕の前日ですが、久し振りに夕焼けがきれいでした。そして今は雲の切れ間から小さな星が見えます。明日の夜も晴れると良いのですが。