’02.12.25

日本のいたるところでカラスが増えてこまるというニュースを聞きますが、わたしの散歩コースも随分カラスがいます。カラスもテリトリーを持っているのか、決まって同じところで同じ鳴き声を聞きます。
カラスの鳴き声もそれぞれに個性をもってて、鳴き声でああ、この鳴き声はこの前と同じカラスだなと分かります。
一般にカラスは「カア〜、カア〜」と鳴くと相場が決まってますが、この鳴き方をベースに色んなバリエーションがあって、聞いていると結構おかしな鳴き方をするカラスがいます。

何時も行く花見川のサイクリングロード、しばらく上流に向かって歩いていると必ず聞こえてくるのが 「ショウワ、ショウワ」 と鳴くカラスの鳴き声です。23日の今上天皇の誕生日にもこの 「ショウワ、ショウワ」 と鳴くカラスの声を聞きました。主人が言うには、きっと昭和天皇のお使いをしていたカラスだろうということです。

更に上流に歩いていくと、京葉高速道路の下を通ることになりますが、このそばにある藪の広場に差し掛かると決まって聞こえるのが 「アア〜、アア〜」 というカラスの鳴き声です。
これも主人が言うには、高速を猛スピードで飛ばしていく車に対して、カラスが注意して鳴いているのだということになります。

汐留橋を渡って帰りの道に差し掛かると、右側に畑が広がります。そこで聞くカラスの声は 「クワ〜、クワ〜」 と聞こえます。
主人が言うには、この畑一面、以前は桑畑だったに違いない。カラスはそれを知っていて、往時をしのんで「桑、桑」 と鳴いているんだそうです。こうなると、主人の解説もいささか理屈っぽくなってきます。

家の近くにくると、左右が田圃になります。今は秋に刈った稲の株がそのままになっている田圃、一度起こした田圃とつづきますが、このあたりで聞くカラスの声はやはり期待通り 「アホウ、アホウ」 です。
田圃に降りてたむろしているカラスが多く、サリーはいつもそのカラスを目掛けてリードを懸命に引っ張って歩いて行きます。飛び立ちながら鳴くカラスの鳴き声がこの 「アホウ、アホウ」 です。
サリーはカラスにしろ、ハトにしろ、すずめにしろ鳥を見ると追っかけて、飛び立つと不思議そうに飛んでいく鳥をいつまでも見上げています。
ひょっとしてサリーは、自分も鳥のように空を飛べるのかもしれないと思っているのかもしれません。又あのカラスの 「阿呆、阿呆」 が聞こえてきます。