’04.1.9

本格的な寒さがやってきた影響なのか、また足腰が痛いと嘆くことが多くなりました。いや、わたしのことではありません、主人のことです。そのお陰でわたしとサリーは散歩に出掛けるよりも、裏の原っぱで遊ぶことが多くなりました。

原っぱでは、サリーはもっぱらボールを追いかけています。わたしと言えば、放牧の牛のように、あっちこっちで草を食んではうろついています。
余談ですが、草を食んでは戻す犬がいるなか、わたしは便秘をなくす繊維野菜を食べているつもりです。ただ、ちゃんと胃腸を通って出てきますが、便の切れが悪いのが難儀です。

「ラム、来い」 主人がわたし達に庭へ戻れと言ってます。わたしは決して逆らうつもりなぞないのですが、年のせいかこの「来い」を聞いても、なかなか体が言うことを利きません。
「ラム、来い!」 
動こうとしないわたしを見ていたサリーは、気がきではないようです。わたしを見たり、主人を見たりしてハラハラしている様子です。
何を思ったか、サリーはいきなりわたしのほうに向かって体当たりをしてきました。わたしは興奮して背中の毛を立てて、仕方なしに主人の方に走ってゆきます。サリーはわたしの後を追って、庭への階段を駆け上ってきました。

「サリーは羊ならぬラム牛を追ってきた、さしずめ牧牛犬だな」
どうも格好からすると、わたしがサリーに追い立てられて主人の所へ帰ってきたようで、なんとも恥ずかしいのですが、そう思っているのは親ばかの主人ばかりでしょう。
おっちょこちょいのサリーに、そんな知恵があるとは思えません。