’04.5.25

久しぶりの五月晴れ、5月はやはりこれでなくては、これからのうっとうしい梅雨が乗り切れません。
田圃の稲もしっかりしてきましたし、街路のさつきも満開、くちなしも蕾をたくさんつけて咲くのを待つばかり、花はすぐ茶色に汚くなりますが、散歩しててもこの香りはたまりません。

尻尾の方は、わたしは3日目くらいから元に戻った感じですが、サリーの方はいまだ完全復活とはいかず、今一尻尾に元気がありません。
体の元気は二人とも戻りましたが、サリーはあれ以来左耳が外耳炎になったようで、洗浄液をつけた脱脂綿で拭いてやると、こげ茶色のやにがべっとりとついてきます。毎日洗浄してもらっていますが、何とも災難な初泳ぎでした。

今日は原っぱの草刈をするということで、もの好きな主人はせっかく生えている蓬がもったいないと、きのうのうちに片手一杯ほどの蓬を摘んでいました。
子供の頃に食べた蓬饅頭をつくるといって、朝食の後さっそく作業開始、わたしとサリーはおいしいものでも食べられるんじゃないかと、よだれを飲んで見守ります。

蓬はすり鉢でつぶします。子供の頃、勢い余ってすり鉢の底に穴を開けたことがあるそうです。
メリケン粉を使えばいいものを、もったいないと使い残しのたこ焼きの粉を使いました。たこ焼きの粉を練って平たくしたうえに、缶詰のあずきを乗せます。
これが締りがなくドロッとしているので始末がわるいったらありません、やっとの思いで中に閉じ込めて蒸し器で蒸すこと20分、皮がやぶれてあんが出ているところもありますが、蓬饅頭もどきのものが出来上がりました。

さっそくお母さんが試食、おこぼれをあずかろうとわたしとサリーは横に張り付きます。
饅頭をスプーンで小さく切ろうとしますが、これが硬くって簡単には切れません。饅頭ってこんなに硬いものか知らん。やっとの思いでちぎると、蓬の香りがプーンとします。良い感じ。
口に入れると饅頭の生地がしょっぱい、とお母さん。たこ焼きの粉に味がついていたようで、それでもおいしいといってお母さんは食べていました。
その顔を見て、わたしとサリーはそっとケージの方へ、主人はというと、さっさと原っぱの草刈に庭へ降りていました。
もくもくと蓬饅頭もどきを食べているお母さん、なんともかわいそうでなりませんでした。