’05.5.13

あんなことして、今に主人の雷が落ちるんだから。そう思ってわたしはハラハラしながら眺めていました。サリーがプラスチックで出来た塵取りの柄を、口から血を出しながら食いちぎっているのです。
この塵取りは地域の掃除当番で、今週我が家にやってきた物です。前のが古くなって、新調したばかりの物です。

主人達がちょっと居間を空けた隙に、ソファで横になっていたサリーはむっくと立ち上がり、やおら野菜収納箱からビニール袋を咥え出してはテーブルの下にもぐり込み、グイグイと食いちぎり始めました。
わたしはケージで寝て見ていましたが、今に戻ってきた主人の雷が落ちると気がきでありません。

それがまたどういう風の吹き回しか、塵取りは何のおとがめもなく、新しい物をいそいそと買いに行きました。
居間でのいたずらは、「昔のサリーに戻ったみたいだな〜」なんて言いながら、主人はニコニコしながら片付けているではありませんか。ガッカリしたというか、拍子抜けしたみたいで全く締まりません。

主人が言うには、サリーが訓練所から帰ってきて間もなく2年を迎えようとしている。
帰ってから一年半はショーや訓練の練習でサリーもすっかり大人しくなって、小さい頃のいたずら好きの面影がどこかに行ってしまった。
最近は小さい頃のようないたずらサリーが戻って、何となくうれしくなったと言うのです。大人しくなったからうれしいとは聞きますが、いたずらするようになってうれしいとは、主人の花粉症と風邪の合併症は相当重症のようです。ハイ。