’00.8.26

待望の食欲の秋がやって来ました。私のこの鋭い嗅覚には、実りの秋の色々な匂いが感じられます。いや、別に秋にならなくても、私にとっては年がら年中食欲の季節ですが。

とりわけ今年の夏は暑かったせいもあり、スイカには目がありませんでした。もともとウリ科の食物の匂いには敏感で、また大変好物です。
玄関の上がりかまちにあごを乗せじっと目を閉じ、居間の様子を思い浮かべご主人達の動きを想像していると、匂ってくるスイカの香り。ハハ〜ン、今スイカを切って食べ始めた所、このあたりでサインを入れておかねば、わたしの分け前がなくなってしまうと思い、ヒーヒーと鼻鳴きをします。しばらくすると「ラムはホントに感が良いんだから。」といいながらスイカを持ってきてくれます。

「今年のナーは甘くて美味しい。」「スイカの時はスイカと一言いうだけでヒーヒー鳴くんだから、スーだとわからないだろうと思っていたら、またすぐばれてしまった。ナーはきっとわからないでしょう。」
また何だか訳のわからない会話をしていると思っていたら、いい匂いが・・・これはキュウリともスイカとも違う。そしてナー・・・?ここは一つサインを入れねば。ヒーヒー。

しばらく静寂の時間、2度目の鳴きを入れようとすると「ラムにはまいったナ〜。梨もすきなんだ。」やっぱり、ナーは梨のことなんだ。わたしにはすばらしい鼻があるんですから、スーとかナーではダメですよ。

かくして、この秋しばらくは幸水、豊水、二十世紀、新高、長十郎・・・美味しい梨が食べれそうです。いっただっきま〜す。