’22.5.28
阿部の奥さんから電話が来る、泣きながらの電話だ。主人が会いたがっているから来て欲しい、もう水しか飲めない。夕食の途中だったが、今からすぐ行くと言った。
行くときには持って行こうと思っていた、クレマチスの咲いたばかりの花を2輪ほど切って持って行く。

予想通りの顔になっている、痩せた。言っていることがはっきり聞き取れなかったが、奥さんの話と合わせると長いこと寝て奥さんに起こされて目が覚めたようだ。
本人が言う、不思議と痛くも辛くもない。長いこと眠っていた。色々心配事もある。私にも町内会の副会長を押しつて迷惑を掛けた。意識はしっかりしているようだが、目はつぶったままで私を見ることはない。

こんな時に何を言えばいいのか、言葉が出ない。「大丈夫だ」とか「しっかりしろ」では、何の役にも立たない。昔話を持ち出しても、今の苦しい気持ちを和らげることもできないだろう。
何を言って欲しいのか、どうしてやったらいいのか。家内の時にもそうだったが、私がそばにいることがいいのかどうか。悩ましい。