やっと本格的な梅雨になったようで、このところしとしとと断続的に雨が降って蒸し暑い天気が続いています。所在無く家の中で過ごすのも退屈なものですね。

一番困るのはお母さんのようで、洗濯物を外で干すか家の中に掛けておくかいつも迷っています。
今日も朝のうちは日が射している天気ですが、午後からは雷を伴う雨との予報です。
朝の天気のいいのを見計らって、きょうも私たちが汚したソファーのカバーや敷物を洗濯です。それにしても、洗濯物は毎日よく出てくるものですね。

予報に違わず段々雲がでてきましたが、まだ雨の降る気配はありません。
お昼時になって、主人達は食事を始めました。きょうのお昼は主人特製の冷やしそばです。
一足先に食べ終えた主人は洗濯物が気になって庭に出てみると、ちょうど雨がぽつぽつと降ってきました。
「雨が降ってきたようだ」　主人はお母さんに声を掛けて、洗濯物を取り込み始めたのであります。

ゆっくり食べるお母さんの冷やしそばはまだ１/３ほど残っていますが、雨が降ってきたと聞いて主人の取り込む洗濯物を受け取りにテーブルを離れました。
主人特製の冷やしそばだけあって、その臭いもなかなかのもの。私は主人が居るのもつい忘れて、椅子に乗ってお母さんの残り物に手を、いや、口をつけたのであります。

「あれ、ラム、何をしてるの」
お母さんの声を聞きつけて居間に上がってきた主人、私の様子をみるなりお尻に足蹴りをかましたのあります。びっくりしたのも後の祭り、「ラム、いけない！」　主人の雷が落ちてきました。
私は精一杯悲しい顔をして、主人を見上げました。
その声にうろたえたのはサリーです。傍にあったスリッパを咥えて、あっちうろうろ、こっちうろうろ、そのうち主人に向かって精一杯しっぽを振りながらのくねくねどぜう踊りです。

「ナルちゃんのことでラムにはおやつをみせびらかして、この世に未練をもって長生きしてもらいたいと言ったばっかりに・・・」　主人は訳の分からないことを言いながら、その後も洗濯物を取り込んでいます。
私としたことが、主人の居ることをコロッと忘れてしまったのが失敗でした。
年は取りたくないものですね。ほんと。