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サリーの介助訓練 1

’02.7.16

このコーナーは、サリーが家庭の中でできるラム母さんの介助の訓練の記録です。
物を持って来ることから、ドアの開け閉めなど日常する動作を、ラム母さんに代わってサリーにやってもらおうというものです。
訓練の基本を訓練士さんに教わり、管理人がここに記録した方法でサリーに教えてゆきました。

物をもつ「持って」の基本的訓練、サリーへのコマンドは「テイク」と呼ぶことにします。

準備するものは木製のダンベル、くわえ易いように中央の握りの部分をタコ糸で巻きます。重さは、くわえている感覚が分かるように少し重めのものが良いようです。
市販のものを買いましたが300gしかなかったので、両端に鉛の錘を入れて400gにしました。これだけでちょっと重量感がでてきます。

チョークチエ―ンにリードを付けて、サリーを正面に座らせます。
ダンベルを鼻面に持っていき、「テイク」と言いながらタコ糸で巻いた部分をくわえさせます。
簡単にくわえるものと思っていましたが、意外や意外、口をつぐんだままなかなかくわえようとしません。「テイク」=くわえる という意味が分からないので無理もありません。

「テイク」と言いながら無理やり口を手で開かせ、開いた口にダンベルを入れてくわえさせます。くわえた時に落とさないよう顔は少し上を向かせます。
落としそうになったら手で下あごを軽く叩いて、「テイク」と言ってくわえ続けさせます。くわえた状態でしつこく「テイク」と言いながら、上手くくわえ続けことができると大袈裟にほめてやります。
2回、3回やるうちに、逃げて行ったり、寝転んだりして、なんとか「テイク」のコマンドから逃れようとしました。すかざずチョークをいれたり口を開けさせたりして、一旦コマンドを出した以上はサリーがくわえるまで続けます。くわえたらほめてやります。
しばらくくわえさせて、「アウト」と言ってダンベルを口から出させます。出したら大袈裟にほめてやります。

サリーは何だか分からないままに、「テイク」と言われてダンベルをくわえるとほめられる、くわえないと口をあけさせられる、それだったらくわえるか・・・そんな感じで「テイク」と言われて鼻面にダンベルを持っていくとくわえるという行動をするようになれば、その行動を繰り返して憶えさせます。
さらに、くわえたダンベルの端を軽く叩くと口から落としそうになります。すかさず「テイク」と言って、下あごを軽く上に叩いてやると落とさずにすみます。すかさずほめてやります。
「テイク」の基本訓練を、このようにして確実にできるまで続けます。