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 全くのペットとして我が家に来たサリー
 それが主人の楽しみでドッグショーに
 はたしてショードッグとはどんな犬


ショードッグ

JKCドッグショーの出陳記録を見直してみると、よく飽きもせず続けてきたと我ながら感心しています。
それもその時々に、サリーと一緒に遊びたい、ハンドリングが面白い、ショーに出ることがワクワク、ドキドキして面白い、負けて悔しいからリベンジしたい、勝てるとうれしい、サリーをチャンピオンにしてみたいなどの気持ちが、ショーへの参加をここまで掻き立ててきたように思います。

ドッグショーへの出陳の動機は、立場によって人それぞれ違う目的をもって参加しています。私もサリーという犬に出会わなかったら、ドッグショーは無縁の世界だったかもしれません。
サリーと一緒に居て、この犬と共同で何かやれることはないかということで、結果的にはドッグショーにオーナーハンドリングで参加してきました。
社会には人間が生きていく色んな世界がありますが、犬と共生していくうえでドッグショーの世界を経験することは、犬を理解するということでは大いに役立つと思います。
全くの素人が、ドッグショーにオーナーハンドラーとして出陳してきた今までの体験をもとに、いつもの独断と偏見ですこし戯言を書いてみたいと思います。

サリーのこと
JKCのサイトに、ドッグショーを次のように定義しています。
「ドッグショーは基本的には犬種の理想とされるスタンダードをもとに比較審査する「品評会」です。犬種のスタンダードは、長い年月をかけて”ブリーダー(繁殖家)”の手によって犬種それぞれの特徴・体形・性格・被毛・毛色など、その犬種の理想像(スタンダード)が作り出されました。
ブリーダーはこのスタンダードを基本に考え、より理想の犬に自分の犬を近づけるために惜しみなく時間と労力をかけ、情熱を燃やしながら繁殖を繰り返し、ドッグショーをその成果を評価してもらう場として、犬質の向上を目指してきたのです。
ブリーダーとドッグショーの関係は多くのブリーダーがドッグショーをさかんにし、ドッグショーによって良いブリーダーが育てられ評価されると言ってもよいでしょう。」

この定義からすると、いち愛犬家がブリーディングを目的ともせず、単なる遊び、スポーツとしてドッグショーに参加することは本来の目的からはずれるようですが、そこはたがをはめることなく自由に参加できます。
しかし目的は犬の品評会ですから、当然出陳する犬は審査に値するスタンダードをクリアした犬であるべきです。私は「血統書付きの犬」は、スタンダードを当然クリアした「いい犬」だと思っていました。しかし「血統書」は単なる犬の戸籍のようなものであって、スタンダードを保証するものでも、「いい犬」を証明するものでもありません。

一般の愛犬家は、ブリーダーからショードッグとして保証された犬でもない普通の「血統書付きの犬」を、どういうきっかけでドッグショーに出陳するのでしょうか。「血統書付きの犬」であれば、一代犬として「いい犬」が生まれることもたまにあるようですが、素人の一般愛犬家ではその判別は困難です。
単なる「血統書付きの犬」は、目利きのブリーダや有資格者に評価してもらい「いい犬」のお墨付きをもらえれば、それなりの自信をもって出陳することを考えるでしょうが、そんなこともなければドッグショーは無縁のように思います。
ではサリーはドッグショーにどういうきっかけで出陳することになったのか。そのことはJKC出陳記録ページの「事始」に書いています。その時BOBを取れたことが、「サリーはドッグショーにだせる犬」だと、私は勝手に素人判断しました。

オーナーハンドリングでショーに出てピックアップされないことが続くと、「サリーは本当にスタンダードをクリアしたショーに出せる犬だろうか」、「J 時代に取ったBOBは全くの偶然じゃなかったのか」という不安が常にありました。
しかし一方では、「サリーはそこそこにいい犬なんだが、ハンドラーがへぼだから」と犬ではなくハンドラーを理由に、ハンドリングテクニックをもっと勉強しなくてはとも思いました。

結論から言えば、私のような全く素人のオーナーハンドラーがドッグショーを楽しむには、犬は「いい犬」でなければ楽しむということはできないということです。
出ては負け、出ては負けでは、奇麗事をいってもドッグショーとて勝負の世界、おもしろいはずがありません。ブリーダーならば、その犬は果たしてブリーディングする犬かどうか考えるでしょう。(ジャッジングのことは、その項のところで書きたいと思います)
サリーはどうか、ドッグショーの審査結果からすればピックアップされないことの方が多いので、相対的に、客観的にはあまり「いい犬」とはいえないと思います。しかし、我が子かわいやは人の常、私としては絶対的には「いい犬」ではないかと密かに思っています。

「サリーの近況」では、恥ずかしげもなくサリーの立姿を折に触れUPしています。素人目に見ても背(胴)が長いように思います。これは紛れもないサリーの欠点でしょう。
肋骨が構成する胴は、前面から見るとV字型をしていて横から見るとお腹が切れ上がっています。泳ぐことを考えると有用な体形に思われますが、ショードッグとしては今様ではないようです。

サリーとラウンドして気付くのは、前肢も後肢もストライプが短いことです。後肢の蹴りがすくないとも言われたことがあります。
最近のようにテンションが上がって走ってくれる時は、走り方にちょこまかした感じがします。これは前肢、後肢のアンギュレーションに関係があるのでしょうか。肩甲骨が立っているとの指摘も受けました。
そんな欠点のあるサリーですが、全体から受けるバランス、顔立ち、性格はその欠点を補ってあまりある、とは親ばかそのものですが。

欠点以上にいいものを持っている犬が、「いい犬」といわれる所以でしょう。次は、ある時に負けた犬に、次は勝つという「ジャッジング」の体験を書いてみたいと思います。

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