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ジャッジは何を見て審査するのか
ジャッジの判断はジャッジにしか分からない
ジャッジは所詮好みの問題か


ジャッジング

素人の私にジャッジングを語る資格はありませんが、ここではサリーと一緒にジャッジングを受けたことの経験を書いてみたいと思います。

ドッグショーに出始めの頃、大袈裟に言えば審査員が下す評価は神聖にして絶対的なものと思っていました。事実ドッグショーの出陳犬目録には、出陳者・ハンドラーの遵守事項として必ず次の文言が唱ってあります。
「自己の出陳犬であるなしに係わらず、審査結果に対する質問や批判などは認められません」
ショーでの審査員が下す犬に対する評価は絶対的なものには変わりありませんが、果たして神聖なものかどうかは人のやることですから、いろいろと話題になるところです。

今年になってからのドッグショーで、前回負けてCCカードを取り損ねたサリーが、同じラブに今回は勝ったということが何回かありました。同じ審査員なら問題がありますが、審査員が違えばこんなジャッジングは当たり前のようです。
見識の違う多くの審査員からピックアップされる犬は、やはり「いい犬」なのです。サリーは一部の審査員にはピックアップされますが、大方の審査員からは相対的に落とされました。それだけ、一般的に認められる「いい犬」ではなかったのでしょう。



我が子かわいやは人の常、誰しも自分の愛犬は「いい犬」という自負をもってショーに臨みます。その結果ピックアップされないと、何故そうなのか理由が分からないのが今のドッグショーです。審査の結果の全てが審査員の胸のうちということが、いろいろな憶測を生むのでしょうか。

ドッグショーには大きく単犬種展と全犬種展とがあります。日本ではある犬種を主にブリードしてジャッジになられるのでしょうが、大半がオールブリードジャッジ(複数または全犬種の審査をするジャッジ)です。
従って単犬種展でも、日本人のジャッジの場合はオールブリードジャッジです。ラブの単犬種展の場合はあえて英国や米国のブリードジャッジ(ある犬種だけを専門にブリーディングしているジャッジ)を招聘することがあります。全犬種展のジャッジは、ほとんどがオールブリードジャッジです。
ラブをジャッジングしてもらうのに、ブリードジャッジかオールブリードジャッジかによっても審査の結果は違うものになると言われます。ラブ専門のブリードジャッジの評価に対し、オールブリードジャッジの下す評価は権威が低いとも聞きますが、こんなこともジャッジングの結果に対する不信に繋がっているのでしょう。

私は全犬種展に多く出陳しましたが、ジャッジングの時間は一頭当り1分30秒で時間割を決めています。実際にはその時間割でBOBまで選出するのですから、場合によっては一頭当りのジャッジング時間が1分ということもある訳です。その時間の中で、スタック審査、触審、アップダウン、ラウンドをこなさなければなりません。
オールブリードジャッジのジャッジング時間は概ねそんなものですから、私のようなオーナーハンドラーはもたもたしているうちに審査終了となってしまいます。



単犬種展の場合も同じ仕組みでジャッジング時間が決められますが、ブリードジャッジの場合はハンドリングはさておいて、犬をじっくり見てくれるという雰囲気があります。
しかし単犬種展で、ブリードジャッジであっても審査の結果はジャッジの胸のうちというのは変わりません。評価の理由は、オーナにもハンドラーにも分かりません。
ならば単犬種展ですから同じ犬種を持つブリーダや愛犬家が、リンクサイドで審査の結果をもとにお互いの犬を批評し、評価し合うことができればいいのですが、日本人の性格からすると人様の犬を批判するのはなかなかはばかられます。

オーナーハンドリングでショーに出陳して、確かにラブを見る目は変わったと思います。がそれも所詮自己流。一頭一頭を品評しながら、ラブを語れるとどんなにかドッグショーも楽しいことでしょう。
次はこれも自己流、ハンドリングについて書いてみたいと思います。

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