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変化

訓練やショーに対する喜求性を意識し始めて、半年が経過しました。サリーに喜求性が欠けると指摘されたのは、CDXの訓練試験の評価でした。

ドックショーに出ても、最初に出たジュニアの時と比べ今は明らかに活気がなくなっています。何故だろうか、ドッグショーや訓練が嫌いなのだろうかと思いました。
人が見ている舞台で走るのが嫌、もって生まれてそんな性格の犬もいるかも知れませんが、サリーもそんな犬だろうかと真剣に思う時がありました。
何とか改善できないかと日頃の訓練に取り入れたのが、コマンドに対して出来た時の褒美としてのボール遊びでした。「訓練のメカニズム」の「反応する」に相当する行為です。

「命令」→「行動」→出来た時の「反応」で褒めてやることによって、そのサイクルは確たるものになってきます。その褒めることがなかなか犬にとって十分理解されないことがこのサイクルの閉じない原因かもしれません。
「褒めること」は犬が楽しくなることです。人間が褒めたつもりでも犬が楽しく感じなければ、人間の独りよがりと言うことになります。プロの訓練士はこの褒めることを徹底して訓練すると言われます。
では素人はどうするか、手っ取り早い方法は犬が一番楽しい、喜ぶことを与えてやること、サリーの好きなボール遊びを「褒めること」に使うようにしたのです。

ボール遊びを取り入れることによって、サリーにとって練習が楽しいものになったのは見ていてよく分かりました。ハンドラーに集中するようになって、アイコンタクトも自然に、以前よりも確実になってきました。
そして何よりも、私とのコミュニケーションが前より緊密になったきたことを感じます。後は本番の舞台で、この成果が出ることを願うばかりです。

そんな中で迎えたのが、’05年のPD日本チャンピオン決定審査会でした。結果は十分ではありませんでしたが、集中、喜求性に今までにない変化、いい方向への変化があったことです。
喜求性の点でいま少し不満なのは、体全身から喜びがでていないことです。その端的な現象が、フリーステイの時喜びを表現する尻尾が上がらないことです。できることであれば、そこまで改善してやりたいと思っています。