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休止

JKCの家庭犬訓練科目に休止という科目があります。犬を脚側停座させ、10m先で障害物に身を隠して、30秒間停座の状態で待たせる科目です。訓練のポイントは、指導手が見えなくなって長い時間停座の状態で待って居れるかです。

犬は主人が見えなくなると不安になって落ち着きをなくしますし、場合によっては探そうとしたり繋がれているときは激しく吠え立てます。
スーパーで買い物をするため繋いで待たせたり、車の中で待たせたりする光景をよく見ます。最近はおとなしく待っている犬が多いですが、なかには主人を必死になって探している犬にも見かけます。
休止の訓練は、こんなときに主人をおとなしく、安心して待っていれるための訓練科目です。この訓練をうまく成功させるには、ちょっとした犬に対する気配りが必要なように思います。それは犬を絶対裏切らないということです。

きょうはサリーと散歩の途中、散歩コースのそばにある区役所に行く用事を思い出しました。
散歩を終わってから出直そうとも思いましたが、出直すのもおっくうだしモットーとする日頃の訓練にもなると思い、サリーを待たせて役所の用事を済ませようと思いました。
役所には当然犬を待たせるような設備がある訳でもありません。かといって役所へ出入りする人通りの多い場所で待たせるのも迷惑だと思い、入り口から少し遠い自転車置き場の柵に繋いで待たせることにしました。

最近犬を公共の場で待たせるときは、人に迷惑の掛からない場所であることは言うまでもありませんが、小型犬で人懐こい犬の場合は、可愛さの余り連れてゆく輩もいますので注意が必要です。
連れて行かれない繋ぎ方があるわけではありませんが、一度リードを首輪から離して、リードの端の輪っかにリードを通して止めるようにすれば、ただリードをくくりつけるより離すのに抵抗があるようです。いかに人懐こい犬とはいえ、知らない犬にいきなり触れるのは抵抗があります。

伏せをして待たせましたが、サリーに気づかれないように戻って物陰からみると、立った姿勢で入り口の方を一心に見ていました。
サリーの心理としては、「待て」と言って何処かに行ったので、主人は「必ず帰ってくる」という気持ちで待っているに違いありません。戻ってきたことに気がつくと、やっぱり帰ってきたと言わんばかりに大喜びで迎えてくれます。
「待て」の命令の結果が、犬に理解できる状態で解除させることが、この命令を確実に実行させるポイントのように思います。