サリーの介助訓練　６

’０２．９．９

今回の訓練メニューは、サリーがコマンドの実行に対して障害や実行をさまたげる誘惑に直面した時の対処について訓練して行きます。

今までのコマンド実行の中でサリーが直面した障害は、
・前後に開く普通のドアに自動開閉器が取り付けてあって、ドアが重くある所まで開かないと自動的に閉まってしまうドアを開けること
・自動的に閉まってしまう冷蔵庫のドアを開けて中のターゲットを取り出すこと
・大好きな遊び道具と一緒に置いてある中から、新聞をテイクしてくること
がありました。
こんな障害に直面すると、サリーはある所までコマンドを実行しようとするのですが途中で止めてしまいます。また指示したターゲットをテイクしないで、好きな遊び道具をテイクしてきます。

障害に直面した場合、更にコマンドを実行させようとするとサリーはその場に固まってしまいおびえたように耳を後ろに倒してうずくまったしまいました。
また新聞をテイクするコマンドを出したのに、好きな遊び道具をくわえてきた時はそれを取り上げて、更に強い調子で「新聞テイク」のコマンドを出すと、ケージの中に逃げ込んだり、耳を後ろに倒して私の傍にしゃがみ込んだりしました。

取る態度は同じようですが、サリーの気持は少し違うように思います。障害に直面した時はどうしたらいいか分からないでいるのでしょう。こんな時は、多いにテンションを上げてやって勇気を出させることが必要です。
つまらない新聞より楽しい遊び道具を選んできた時は、更にコマンドを出されてすねてコマンドからエスケープしたいのでしょう。

困っている時と、その場から逃げたい時の対処は違います。障害に直面してどうしたらいいか困っている時の訓練からやって行きたいと思います。
目的は、困難を乗り越えてコマンドを実行することにあり、乗り越えなければならない訓練の一つの山です。

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