サリーの介助訓練 6−2

’02.9.18

越えなければならない訓練の山に、誘惑を振り切ってコマンドを実行することがあります。訓練のケースは、テイクのターゲットに並べてお気に入りの遊び道具を置いて、その誘惑に打ち勝ってターゲットをテイクしてくるというものです。

サリーは靴下がことのはかお気に入りで、そこらにある靴下は片っ端からくわえては、どこかに運んで噛んで遊んでいます。そのお気に入りの靴下と新聞を並べておき、新聞をテイクさせることにしました。
最初のテイクのコマンドでは、予想通り靴下をくわえてきました。違うことを教えて、もう1度同じように「新聞テイク」のコマンドを出します。
するとサリーは私のそばを離れず、耳を後ろに倒して座り込んでしまいました。この時のサリーの気持はいろいろと推し量れますが、ここは単純に迷っていると思います。

ターゲットのそばに連れて行って、新聞を指差しながらテイクのコマンドで新聞をくわえれば、多いにほめてやって自信を持たせます。
もう一つは、お気に入りを外して新聞だけにして「新聞テイク」で新聞を持来させます。これなら迷うことなく新聞をテイクしてきます。何回か繰り返して自信がついたところで、また靴下と並べておいた状態で「新聞テイク」のコマンドをだします。
サリーは自信なげに、のろのろと新聞をくわえては持ってきます。ここも多いにほめてやって自信をつけてやります。

訓練6では、困難と誘惑に打ち勝ってコマンドを実行する事を教えました。暫くするとまたもとの弱気なサリーに戻ってしまいましたので、繰り返しで自信をつけてやることにします。
次ぎの訓練は、主人が落としたものを確実にテイクして、座った膝の上にアウトするか、手で受け取らないでアウトのコマンドで床に置くことを教えます。
テイクの最後の訓練として、ダンベルからはじまって最後は小さな爪楊枝までテイクさせ、指示したところにアウトさせることを教えてやります。

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